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景品
「景品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
景品の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
僕たちは、僕たちの集めた義捐金の残額を投じて、諸君のために福引を行うことにした。
景品はその前夜に註文《ちゅうもん》した。当日の朝、僕が学校の事務室へ行った時には....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
言うと、祇園荘の女が、 「キャッキャッって、一体何のことです……? はい、満貫の
景品!」 卓子へ寄って来て、
景品の煙草を置くと、何気なく京吉の肩へ手を載せた。....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
た素義大会で、柳吉は蝶子の三味線で「太十《たいじゅう》」を語り、二等賞を貰った。
景品の大きな座蒲団は蝶子が毎日使った。 (昭和十五年八月)....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
が、ことにことしはせがれの陽吉が親の跡めをついで、その新婚記念と相続記念に、特別
景品つきの大勉強をするというところから、売り出し初日の十五日には、これくらいあれ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
がら、下に設けた穴のうちの江戸へ首尾よくぽとりはいらば、江戸は日本一、したがって
景品もまた一等で、おひざもとのひざのもとというのをもじった座ぶとんが五枚、大坂な....
「或る嬰児殺しの動機」より 著者:佐左木俊郎
。そのうえに、百貨店ではこれまでになかったほどの廉売を催し、それになおいろいろの
景品を添えていた。群衆は窓から投げられたひと塊の砂糖を目がけて集まる蟻《あり》の....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いうたぐいの観世物はなかなか繁昌したものです。もう一つには、こういう観世物は大抵
景品付きです。無事に裏木戸まで通り抜けたものには、
景品として浴衣地一反をくれると....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
い。あらゆる科学文明は人類に生活の「便宜」を与えると同時に、殺人の「便宜」までを
景品として添えることを忘れはしなかった。これまでの日本人には大変科学知識が欠けて....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
な大当りはないが、大抵の店では買物相当のお景物をくれることになっているので、その
景品をこれ見よとばかりに積み飾って置く。それがまた馬鹿に景気のいいもので、それに....
「わが町」より 著者:織田作之助
、同じことであった。 一文菓子屋の息子はもう孫が出来て、店先にぺたりと坐って、
景品附きの一文菓子を売るしぐさも、何か名人芸めいて来た。 散髪屋の娘はもう二十....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
なく射通したお方を首座に、次々と順位を定め、いささかばかりの心祝いの引き出物を御
景品に進上致しとうござるが、いかがでござりましょう。これから宵にかけては心気も澄....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
ーなんだから、天帝もわたくしの日頃の罪汚れなき生活を嘉したまい、きっと素晴らしい
景品を恵みたまうから、今に見ててごらんなさい」 「まあ、図々しいのネ、近頃の処女....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
カタズをのんだのも当然だ。読みあげられた答えは四文字。曰く「肝臓先生」。 その
景品は牛肉のヤマト煮のカンヅメ。これを象のひく四ツ車にのせ、長いヒモがつけてあっ....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
たが 「いや、僕のは色恋の話ぢやないんだ。単純な金談だ。女のことは金談にからまる
景品にすぎない」 「いや、金談でもよろしい。ともかく、談と称し話と称するものは、....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ことで人生に興を添え、また人生をたのしんでいるのである。 ところが、その人生の
景品のようなものが、誰かの場合に事実となったときは、その誰かサンにとっては一大事....