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「晰〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

晰の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
青木の出京」より 著者:菊池寛
のか、今の雄吉には分からない――ともかく、青木がすっくと立ち上ったかと思うと、明《めいせき》な湿りのある声で、なんだか質問をした。それは、雄吉にはなんのことだ....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
か。そうしてこの結論は、特に実業界などに志す一部の青年の間には、さらにいっそう明《めいせき》になっている。曰《いわ》く、「国家は帝国主義でもって日に増し強大に....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
る。いかに優れた観測の天才をもっていかに骨を折ってみても、理論上の問題に対して明で偏見なき洞察力が伴わなければ、比較的つまらない結果しか得られないものだという....
デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
ば私を驚かした。とは言え彼は又あらゆる科学の分野に亙って、周到な洞察力と異状に明な分析的智力を振い宏大な価値深い学識を貯えていた。 私は喬介とのこの交遊の当....
霊魂第十号の秘密」より 著者:海野十三
も、音声は相当ゆがんでいるであろう。 そんな場合でなくとも、生れつき発音が不明《ふめいせき》な人がある。そういう人がマイクの前に立てば、ゆがんだ音が送り出さ....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
宙戦研究班の編成|方をねがった。 司令は驚かれた。しかし司令は、がんらい頭の明な人であったので、山岸中尉の話の中におごそかな事実のあるのを見てとり、中尉の願....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
は氷のごとく冷たかろう、と私は思わず慄然とした。 室内は寂然した。彼の言は、明に、口|吃しつつも流暢沈着であった。この独白に対して、汽車の轟は、一種のオオケ....
灯明之巻」より 著者:泉鏡花
る。続いて尼僧顔がないでもあるまい。それに対して、お誓の処女づくって、血の清澄明な風情に、何となく上等の神巫の麗女の面影が立つ。 ――われ知らず、銑吉のかく....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
采でいられるのに……」 しかも、かの聖壇の前における一時間、その時のわずかな明な言葉が、永久にわたしをこの世の人のかずから引き離してしまって、わたしは自分の....
鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
学界の慶福であった。六十三という条、実はマダ還暦で、永眠する数日前までも頭脳は明で、息の通う間は一行でも余計に書残したいというほど元気|旺勃としていた精力家の....
火夫」より 著者:カフカフランツ
それによって火夫が要領をえない話でこの人たちを疲れさせ、そのためにこの人たちが明な判断力を失ってしまう、ということを狙ったのだ。この人たちの明な判断力こそ、....
」より 著者:カフカフランツ
みごとに正確にいっさいのことを要約しましたね。あなたの考えかたはなんて驚くほど明なんでしょう!」 「いいえ」と、オルガはいった。「あなたは思いちがいしているの....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
これがベエコン以外の精神だったら、きっと煩悶したであろう。けれども、彼は完全な明さをもって、伯爵の要求と国法の要求とを区別することができたのである。私的な友情....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
いるに違いない私の構想も、当時思想統制の前衛としての国文学界においては、それが明に語られるならば、異端の烙印を蒙るおそれは決して存しないわけではなかった。私は....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
まして、まさしく現実上に理想を開顕する大乗至極の極則に違いありませんが、かくも明に、かくも実際的な仏教の生活化は、太子の御達識にしてはじめて可能となるものであ....