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晴耕雨読
「晴耕雨読〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
晴耕雨読の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「懶惰の歌留多」より 著者:太宰治
。なんぞ彼等の思い無げなる。死後の名声。つまり、高級なんだね。千両役者だからね。
晴耕雨読。三度固辞して動かず。鴎《かもめ》は、あれは唖《おし》の鳥です。天を相手....
「紅黄録」より 著者:伊藤左千夫
へ積み重ねたままである。朝起きたなりに、座敷の掃除もせぬらしい。昔からかかってる
晴耕雨読の額も怪しく蜘蛛の巣が見える。床の間にはたたんだ六枚折りの屏風が立てかけ....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
長の遺臣益田甚兵衛|好次はそれら隠棲の浪士の一人である。始め肥後宇土郡|江辺村に
晴耕雨読の生活を送ること三十余年であったが、寛永十四年即ち天草島原の切利支丹一揆....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
怪物は、その点、正確である。きわだってすぐれたる作品を書き、わがことおわれりと、
晴耕雨読、その日その日を生きておる佳い作家もある。かつて祝福されたる人。ダンテの....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
として鼻持ちならないものであった。骨董イジリの閑雅な精神には縁遠いものであった。
晴耕雨読の心境ぐらいカンタンなものはない。乞食の心境である。人間というものは、助....
「佳日」より 著者:太宰治
る侮辱を受けたとかの理由を以て大学の講壇から去り、いまは牛込の御自宅で、それこそ
晴耕雨読とでもいうべき悠々自適の生活をなさっているのだ。私は頗る不勉強な大学生で....
「わが妻の記」より 著者:伊丹万作
なつた。 妻の父はトルストイにそつくりの老人で税務署長、村長などを勤め、晩年は
晴耕雨読の境涯に入り、漢籍の素養が深かつた。 私の生れは四国のM市で、妻の生れ....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
、謡いつつの奇妙な新聞社通いが始った様であった。 農民時代から文字通り理想的な
晴耕雨読か、それとも晴読雨書なのか、姿こそ農民であっても、一たん彼氏の部屋には入....
「三国志」より 著者:吉川英治
天候のせいかも知れないと、憂いているんだ。どう思う、兄貴は」 「君子のことばに、
晴耕雨読ということがある。雨の日にはよく書物に親しんでおられるから、君子の生活を....
「三国志」より 著者:吉川英治
襄陽の西郊にかくれて、弟の均と共に、半農半学者的な生活に入ってしまったのだった。
晴耕雨読――その文字どおりに。 「いやに、老成ぶったやつではないか」 「いまから....
「三国志」より 著者:吉川英治
志のみです。――朝夕お側にいるわけにはゆきません。自分はやはり分を守って、ここに
晴耕雨読していたい」 「先生が起たれなければ、ついに漢の天下は絶え果てましょう。....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
かも疲れ切ってそれが十分にできず、むしろ不自由な田舎に住んでいる青年の、いわゆる
晴耕雨読の境涯を羨んでいる者は多いのである。彼らが日々の衣食のために働かねばなら....