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智徳
「智徳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
智徳の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女大学評論」より 著者:福沢諭吉
し、夫若し怒るときは恐れて之に従い、諍《あらそ》うて其心に逆う可らずと言う。夫の
智徳円満にして教訓することならば固より之に従い、疑わしき事も質問す可きなれども、....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
たし、兄の結婚についても、シノブを一目見て舌をまいて敬服した克子であった。西洋で
智徳をみがいた天下の大令嬢と身辺の者どもが噂するのをきき知っていたから、その実物....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の、これらは末節に属する事でありまして、さらに一歩を進めた根本問題は人格尊重と、
智徳教養の二点であると思うのであります。これはなかなか困難な事でありまして、いま....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
には大きな変りがあるであろうが、逆上のすさまじさは同じようなものであろう。いかに
智徳が高くともこの逆上惑乱は防ぐことができないし、またそのために愛すべきところも....
「学問の独立」より 著者:福沢諭吉
用い、学者は平生の摂生法を授くる者の如し。開闢《かいびゃく》以来今にいたるまで、
智徳ともに不完全なる人間社会は、一人の身体いずれの部分か必ず痛所《いたみどころ》....
「中津留別の書」より 著者:福沢諭吉
国の書を読て世界の事状に通じ、世界の公法をもって世界の公事《くじ》を談じ、内には
智徳を脩《おさめ》て人々の独立自由をたくましゅうし、外には公法を守て一国の独立を....
「徳育如何」より 著者:福沢諭吉
ること少なきのみならず、まったく無効なるものあり。 教育もまたかくの如し。人の
智徳は教育によりておおいに発達すといえども、ただその発達を助くるのみにして、その....
「学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
の行ないを正し、厚く学に志し、博《ひろ》く事を知り、銘々の身分に相応すべきほどの
智徳を備えて、政府はその政《まつりごと》を施すに易《やす》く、諸民はその支配を受....
「慶応義塾学生諸氏に告ぐ」より 著者:福沢諭吉
自今以後とても、教育家がこの辺に心付かずして、ただ教育法の高尚なるを求め、国民の
智徳の高さと文明の学理の高さと、ほぼ相《あい》当《あた》らしむべきの要を知らずし....
「小学教育の事」より 著者:福沢諭吉
と欲するなり。ゆえに今の儒者も道徳の一味に安んずることなくして、勉て智学に志し、
智徳その平均を得て、はじめて四書五経をも講論せしむべきなり。....
「文明教育論」より 著者:福沢諭吉
今日の文明は智恵の文明にして、智恵あらざれば何事もなすべからず、智恵あれば何事をもなすべし。然るに世に
智徳の二字を熟語となし、智恵といえば徳もまた、これに従うものの如く心得、今日、西....
「法然行伝」より 著者:中里介山
ひじり》が奏聞を経てはじめておいたものである。 法然が常に云うには、 「源空は
智徳をもって人を教化せんとするがなお不足である。法性寺の空阿弥陀仏は愚癡《ぐち》....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
しには生れながらの腕力と剛気はあるが、学問がない、武道の悪いところだけを学んで、
智徳を磨こうとしなかった。文武二道というが、二道とは、ふた道と読むのではない。ふ....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
て私は深く本日の聴衆に期待するのである。 今もし世のいわゆる有識階級、すなわち
智徳の若干に加うるに、新たな考案方法を試みるだけの機会なり資力なりをもってした人....