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「智慮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

智慮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
と参《まい》る。やはり何ともないから、じっとしていた。しかしその何のためたるやは智慮深き吾輩には頓《とん》と了解し難い。これが了解出来れば、どうかこうか方法もあ....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
重ずんば則威あらず義元事は不慮の為進退軽々しき心持候。さあるからに親類以下散々に智慮外の体｜見及候得共我一代は兎角の義に及ばず候と思、上下の分も無き程に候へ共覚....
「運命」より 著者:幸田露伴
戸部侍郎卓敬、先に書を上って藩を抑え禍を防がんことを言う。復密奏して曰く、燕王は智慮人に過ぐ、而して其の拠る所の北平は、形勝の地にして、士馬精強に、金元の由って....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
神慮を伺うた。神託宣していわく、もしこの国に年若く姿貌《すがたかたち》端正にして智慮に富み、足で歩まず、馬に騎《の》らず、車に乗らず、日中でなく、夜中でなく、月....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
であった。若《も》し其説が真実であるとすれば、忠興が固辞したということは、忠興の智慮が中々深くて、能《よ》く己を知り彼を知って居たということを大《おおい》に揚げ....
「織田信長」より 著者:坂口安吾
。 浪士の家に生れ、幼少の折、京都の妙覚寺へ坊主にだされた。花のような美童で、智慮かしこく、師の僧に愛され、たちまち仏教の奥儀をきわめて、弁舌のさわやかなこと....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
だろうと存じておりました。」 彼女は、彼が自分などよりはずっとずっと経験もあり智慮もある方だと自分が思っているということを、彼に伝えたいという可憐な願いをこめ....
「地上」より 著者:島田清次郎
最も有望な、最も危険な時期が自分に来ていることは彼にも分った。しかし自分で制する智慮はまだなかった。講演会には必ず平一郎の名が現われ、野球の試合にも必ず彼はユニ....
「馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
て神明の加護があって、危険の時にはきっと助かるというようなものであったり、美女で智慮が深くて、武芸が出来て、名家の系統で、心術が端正で、というようなものであった....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
のような怒って乱暴するほかには取柄のない愚人もあるが、八犬士は皆文武の才があって智慮分別があり過ぎる。その中で道節が短気で粗忽で一番人間味がある。一生定正を君父....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
悪を見破られて、罪に陥る者がこれまで度々あったです。そういう点から見てもなかなか智慮に富んで居る法王であることはよく分る。 これまでチベットで八代から十二代に....
「穀神としての牛に関する民俗」より 著者:中山太郎
ていた。それと同時にこの時代に有りがちな他部落との闘争には、是非とも男子の体力と智慮とに俟たねばならぬので、耕作機織の如き仕事は、当然女子の手で処理されたのであ....
「山の人生」より 著者:柳田国男
に逃げてしまい、しかもなんらの報復をもしては行かなかった。仙人などと違って存外に智慮もなく、里近くをうろうろしていたのをみると、やはり食物か配偶者か、何か切に求....
「野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
大切に積み重ねて姥翁になってから、後に来る者に引継いで行ったものばかりでいわゆる智慮ある人々は一向にこれに干渉していないのであった。 しかし彼等のいわけない空....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
無視することを得ないが、それよりも大切なのは一の群としての国民の進歩である。今の智慮あり趣味ありまた感化力ある人たちの、気儘な傾向のみに任せておいて、はたして常....