暇をやる[語句情報] » 暇をやる

「暇をやる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

暇をやるの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
に来て貰うのさ。今に、親類のように親しくなる人が三人や四人は出来るよ」 「勝見に暇をやることはいけなくって?」 「ウム。いけないこともないが、時期がある。つまら....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、それがすぐに兄の仇討を屋敷へ願い出た。 かたき討は許可された。しかし表向きに暇をやることはならぬ、兄の遺骨を郷里へ送る途中で仏寺に参詣し、または親戚のもとへ....
寺坂吉右衛門の逃亡」より 著者:直木三十五
表面と、腹の中とは、全くちがうんだ。女は好きだが――いいや、女だって、祇園の妓に暇をやるのに、紙屑をすてるようだった。奥さんを、但馬へ帰すのも、今みたいだった。....
立山の亡者宿」より 著者:田中貢太郎
奉行所をさがった一同の者は家主の家へ往った。 亡者宿の主翁は一両の金と、女に暇をやる証拠の書類を小八に渡した。 そうなると二人の間の感情もさらりと解けた。....
入梅」より 著者:久坂葉子
思った。だが個展を前にひかえてこのいそがしいのに、はっきりした理由もなくおはるに暇をやるのは馬鹿げていた。あまりにもそれは感情的であり、それが私の嫉妬ともひがみ....
日記」より 著者:宮本百合子
だしするから、賛成をする。 三月二十四日(金曜)晴 風強 きみを、明日にかけて暇をやる。北海道から兄、祖母が出て来たのだそうだ。 家のことに金がかかるから本....
おせん」より 著者:邦枝完二
が放しても、捕まえるのはお前の役目だ。――もうお前なんぞに用はない。今すぐここで暇をやるから、どこへでも行っておしまい」 「ははは。若旦那」と、松五|郎が口をは....
入れ札」より 著者:菊池寛
気な働きと、自分に対する心持とを見た忠次は、その中の二三人を引き止めて他の多くに暇をやることが、どうしても気がすすまなかった。皆一様に、自分のために、一命を捨て....
私本太平記」より 著者:吉川英治
く治郎左衛門元成の若い血をはげました。 そして、賞としては。 これを機会に、暇をやる。卯木を妻に、末ながく暮すがよい。 しかし、その卯木には、一方、千種殿....
野槌の百」より 著者:吉川英治
」 と、お稲は、身もだえして、 「どうしているだろう。あの人は」 「いつでも、暇をやるから、帰るがいい。てめえとの仲を裂いて、賛之丞を苦しませてやることは、も....