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暇を出す
「暇を出す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暇を出すの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真景累ヶ淵」より 著者:三遊亭円朝
は、もう追々月迫致して居《お》ると云う訳で、手前は長く正当に勤めてくれたから誠に
暇を出すのも厭だけれども、何うか此の死骸を、人知れず、丁度宜しい其の葛籠へ入れて....
「闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
《よ》くお前の胸に落ち入ったかい、何も是《こ》れという越度《おちど》の無いお前に
暇を出すといったら、如何《いか》にも酷《ひど》い主人のようにお思いかも知らないが....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
一種の蔭口に過ぎないので、主人から表向きになんの話があったというでもない。お光に
暇を出すと言ったのでもない。女同士の朋輩の妬み猜《そね》みは珍らしくないことで、....
「門」より 著者:夏目漱石
邸《やしき》を売るが好かろうと云う話であった。妾《めかけ》は相当の金をやってすぐ
暇を出す事にきめた。小六は当分叔父の家に引き取って世話をして貰《もら》う事にした....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、用人もぎっくり堪《こた》えます。承知の上で屋敷へ帰って、平吉には因果をふくめて
暇を出すと、門の外には幸次郎が待っていて、すぐ御用……」 「主人はどうなりました....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
て、土蔵のなかの秘密を薄々感付いたらしいので、六蔵もすこし困った。さりとて迂濶に
暇を出すのは却って危険なので、その口止め足どめの手段として又もや良次郎を誘い出し....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
変ることはなかった。それでも甚だ気味が悪いので、主人の将軍も捨て置かれず、ついに
暇を出すことになったが、だんだん聞いてみると、それは一種の天性で別に怪しい者では....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
宗太夫婦は裏二階に住み込み、野菜畑作りのために下男の佐吉一人を残して、下女お徳に
暇を出すという相談も起こって来た。半蔵夫婦は隠宅の方に別居させるということもまた....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
らんければならん」 孝「腹を切っても構いません」 飯「主人の言葉を背くならば永の
暇を出すぞ」 孝「お暇に成っては何にもならん、そういう訳でございますならば、ちょ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
探して来る」 「うむ、探して来い、出なけりゃ道庵さんに話して、せっかくだがお前に
暇を出すから、そのつもりでしっかり探して来い」 昨晩、十両余りの金をいつどこへ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
に立っても立たなくても一緒にここまで来たものを、もう目的地まで一息というところで
暇を出すのは、人情に叶《かな》った仕打ちではないとお松は恥かしい思いをしました。....
「入梅」より 著者:久坂葉子
まりにもそれは感情的であり、それが私の嫉妬ともひがみともつかぬものと気附いた時、
暇を出すことを打消してしまった。ところが丁度、その一週間も後のことだったろうか、....
「中里介山の『大菩薩峠』」より 著者:三田村鳶魚
に合ひます」と書いてあるが、大抵な旗本衆は、先代の妾なんぞは、相当な手当をやって
暇を出すのが当り前です。この女は髪を切っていますけれども、院号などを呼ばれるとい....
「光は影を」より 著者:岸田国士
と、母がたずねる。 「女主人と女中一人、それだけです。二階を貸したら、女中は
暇を出すつていうんです。お母さん、まあ、しばらく、我慢してください。赤ん坊は、す....