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暇潰し
「暇潰し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暇潰しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に困っている。といって、毎日あても無しにぶらぶら出歩いてもいられないので、まあ、
暇潰しに出かけると云うだけの事ですよ」 それから糸を引いて、碁や将棋のうわさが....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
キチガイ博士に帰っちまえだ。
少々ヨタが強過ぎるかも知れないが、どうせ死ぬ前の
暇潰しに書く遺言書だ。ウイスキーがいくら利いたって構うこたあない。あとは野となれ....
「超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
に秘密の電話をかけて俺を慰めていたではないか。その伜の菊蔵でも同じ事。親の光りで
暇潰しの外交官なんかやっている青二才とは育ちが違う。俺の悪評が高くなったこの頃に....
「青年」より 著者:森鴎外
あるが、鴎村の物では、アンデルセンの飜訳だけを見て、こんなつまらない作を、よくも
暇潰しに訳したものだと思ったきり、この人に対して何の興味をも持っていないから、会....
「黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
骨折損でごわした。」 「旦那等ほだからって、鶏を飼ったのが、儲けになんねえでも、
暇潰しになって運動になればいいんでごあすべから。」 斯う言って権四郎爺は、面白....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
からこれはお流れね。 碁なら、女の人で哲学者の奥さんで先生がありますが、いかに
暇潰しに困っても白と黒の石をパチリとやる趣味はまだ無くてね。ピアノを弾けばいいよ....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
「ああ!」と彼は言った。「やれやれ、そいつぁいけねえ、――そいじゃ人を殺すなんて
暇潰しみてえなもんだなあ。だが、己のこれまでの経験じゃあ、魂なんてものは大したも....
「四十八人目」より 著者:森田草平
お長屋へ通らせていただきます」 「小林様へ通るはいいが、いずれから参った?」と、
暇潰しに網すきをしていた門番が面倒臭そうに聞き返した。 「へえ、両国橋のお茶道珍....
「頭髪の故事」より 著者:井上紅梅
だな。この暦には少しも書いてない」 わたしの先輩の先生Nは、折柄わたしの部屋に
暇潰しに来ていたが、この話を聞くと非常に不機嫌になった。 「彼等はそれでいいんだ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
の二階に寝っころがって、毎日のんきらしく古い捕物控を読みちらしている。所在なさの
暇潰しばかりではなく、なにか、相当、量見のあることとも考えられるのだが、世の常の....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
とで、どうも何んともしようがありませんでした。 私は、この容子を見ると、自分の
暇潰しにいい出した当人で仕方もないが、どうも、野見さん父子に対して気の毒で、何ん....
「女心拾遺」より 著者:矢田津世子
ようになって、麻雀卓子の出るたびに仲間へ加えられる。老年に入ってからの唐沢氏は、
暇潰しにこんな遊びを始めるようになって、老夫人に慶太郎も、その都度お相手を云いつ....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
眼で知らせる。) 柳 (渋々ながら首肯く。)まったくこんな人を相手にしているのは
暇潰しだ。まあ、仕方がないから、私ひとりで仕事に出ましょうよ。 會徳 それが好い....
「久保田米斎君の思い出」より 著者:岡本綺堂
位までは毎日行って見る。これにも半日位は潰れます。役者と作者との間に立って、一番
暇潰しで、しかも縁の下の力持になる。あんな割の悪い仕事はない。好でなければやれる....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
場。)
女にのろい男と云う奴は、その女のためになら、
月でも日でも星を皆でも、
暇潰しに花火のように打ち上げでもします。(退場。)
マルテ一人登場しゐ....