暑中見舞[語句情報] » 暑中見舞

「暑中見舞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

暑中見舞の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
世相」より 著者:織田作之助
がついた。それきり顔を見せなくなったが、応召したのか一年ばかりたって中支から突然暑中見舞の葉書が来たことがある。…… そんな不義理をしていたのだが、しかし寒そ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ると片っ端から引き抜いてしまうことになっている。朝顔の絵をかいた団扇《うちわ》を暑中見舞に持って来たために、出入りを差し止められた商人《あきんど》もあるという。....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ちは子供のように手をたたいて嬉しがった。 その翌年の夏、銀座の天金の主人から、暑中見舞いとして式亭三馬自画讃の大色紙の複製を貰った。それは糸瓜でなく、夕顔の棚....
恭三の父」より 著者:加能作次郎
腋の下に汗が出た。 先ず端書を読んだ。京都へ行って居る八重という本家の娘からの暑中見舞であった。手紙の方は村から一里余離れた富来町の清左衛門という呉服屋の次男....
探偵小説の真使命」より 著者:夢野久作
はこれからである。 全世界はまだまだそうした探偵小説の処女地である。何でもない暑中見舞のペン字の曲り目から、必死的な殺人の呪いが分析され、新しいハンカチの折目....
備忘録」より 著者:寺田寅彦
い。たとえ生きていてももう再び会う事があるかどうかもわからず、通り一ぺんの年賀や暑中見舞い以外に交通もない人は、結局は思い出の国の人々であるにもかかわらず、その....
めでたき風景」より 著者:小出楢重
れない。廻しをとる位の事は全くの普通事だといえばさようらしくもある。中元御祝儀と暑中見舞と、相変りませず御愛顧を願わなければ全く以て、食って行けない時代であるか....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
話である。廻しをとる位の事は全くの普通事だと云えば左様らしくもある。中元御祝儀と暑中見舞と、相変りませず御愛顧を願わなければ全く以て、食って行けない時代であるか....
」より 著者:森鴎外
始める。おりおり蝉の声が向いの家の糸車の音にまじる。六日は日曜日で、石田の処へも暑中見舞の客が沢山来た。初め世帯を持つときに、渋紙のようなもので拵えた座布団を三....
「ファン」について」より 著者:伊丹万作
どはくれないが、そのかわり増えたり減つたりは決してしない。 おせじをいつたり、暑中見舞をさしあげたりする必要はなおさらない。 一万、二万と明らかな数字をもつ....
我家の園芸」より 著者:岡本綺堂
ちは子供のように手をたたいて嬉しがった。 その翌年の夏、銀座の天金の主人から、暑中見舞として式亭三馬自画讃の大色紙の複製を貰った。それはへちまでなく、夕顔の棚....
淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
の数氏よりも遅れているが、最も熱心に蒐集したのは銀座の天※居が去年の夏、複製して暑中見舞として知人に頒った椿岳の画短冊は劫火の中から辛うじて拾い出された椿岳蒐集....