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暗碧
「暗碧〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暗碧の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
覚えている。それは尾久《おく》の渡《わたし》あたりでもあったろうか、のんどりした
暗碧《あんぺき》なその水の面《おも》にはまだ真珠色の空の光がほのかに差していて、....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
って両《ふたつ》に岐《わか》れて、およそ四丈ばかりの滝になってどっと落ちて、また
暗碧《あんぺき》に白布《しろぬの》を織って矢を射るように里へ出るのじゃが、その巌....
「一兵卒」より 著者:田山花袋
歩く。 野は平和である。赤い大きい日は地平線上に落ちんとして、空は半ば金色半ば
暗碧色になっている。金色の鳥の翼のような雲が一片動いていく。高粱の影は影と蔽い重....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
、これはマルドゥクが堅硬な金属で造ったもので、昼間は太陽の光に輝いているが、夜は
暗碧の地に星辰をちりばめた釣鐘に似ている。この穹窿の北の方の部分には、一つは東、....
「西瓜」より 著者:永井荷風
狂歌の摺物《すりもの》にその痕《あと》を留《とど》めるばかり。西瓜もそのころには
暗碧《あんぺき》の皮の黒びかりしたまん円《まる》なもののみで、西洋種の細長いもの....