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暗記
「暗記〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暗記の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
のだった。自分の頭脳にはひどく自信がなかったからである。クラスの者は少くとも彼の
暗記力の良さだけは認め、怖れを成していたのだが、豹一には人から敬服されるなど与り....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
すぐれた演技を示した場合には何らかの形で必ず賞讃すべきである。 ○俳優がせりふを
暗記しようと努めているふうが見えるときは話しかけてはいけない。 ○重要なあるいは....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
』って題で連作でしたよ」 「…………」 「沢山あった歌のなかで一つだけ覚えてて僕
暗記してます――鏡のなかに童顔写るこのわれがあはれ子を恋ふる母かと泣かゆ――ねえ....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
た。 「こゝなら些とぐらい吹いても、誰にも覚られることはあるまい。」 譜はもう
暗記するほどに覚えているのですが、それでも念のためにその巻物を膝の上にひろげて、....
「鬼仏洞事件」より 著者:海野十三
ル・ローズの客となった。まず差当りの仕事は、鬼仏洞の見取図を出して秘密の部屋割を
暗記することだった。彼女はその見取図を、スカートの裏のポケットに忍ばせていた。 ....
「獏鸚」より 著者:海野十三
造詣は百二十点と認める――」 私は耳を抑えて立ち上った。私には鸚鵡の種類などを
暗記する趣味はない。 「なアに、まだ三十五点くらいしか喋りはしないのに……」 「....
「東京要塞」より 著者:海野十三
った。 ごとんごとんと揺られながら、帆村はトラックの通りゆく道筋を、一生懸命に
暗記しようとつとめた。 右か左かへ曲ると、慣性の理によって、どっちかへ身体がぐ....
「新学期行進曲」より 著者:海野十三
たのかい。それは一向つまらんねえ。(気をかえて)しかし、なぜお前が赤貝やばか貝を
暗記する必要があるんだ。 母親 あなたア! あ、あ、あなたア! 父親 ななな、な....
「大阪の可能性」より 著者:織田作之助
うな斎戒沐浴的文学修業は人を感激させるものだが、しかし、「暗夜行路」を筆写したり
暗記したりする勉強の仕方は、何だかみそぎことではないか。 話は外れたが、書きに....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
と荘介が邂逅する一条や、返璧の里に雛衣が去られた夫を怨ずる一章は一言一句を剰さず
暗記した。が、それほど深く愛誦反覆したのも明治二十一、二年頃を最後としてそれから....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
章教育というのは古文の摸倣であって、山陽が項羽本紀を数百遍反覆して一章一句を尽く
暗記したというような教訓が根深く頭に染込んでいて、この根深い因襲を根本から剿絶す....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
園六三の“誓いは二世と三世相”や、小夜衣千太郎の“秋の蛙の声枯れて”などを無心に
暗記するようになった。またわたしの家の東隣りには望月太喜次さんという長唄の女の師....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ラム教の政府なり。『コーラン神典』はその国の法律書なり。その官に在るものは神典を
暗記するを要し、その宗の僧侶は世襲なりという。 アラビアのメッカは教祖マホメッ....
「金山揷話」より 著者:大鹿卓
む、たとい名城の下たりとも、※うち有之に於いては掘採苦しからず候、か」 森山は
暗記しているように山例の一条をつぶやいて、くすぐったいような微笑を浮べ、 「いま....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
は当っておいた。仕事を始めるときの用意に、ひまをみて四十八種類もある石炭の銘柄も
暗記した。それほどまでにあこがれていた石炭屋になれるときがきた。九条新道の辻尾商....