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「暗黒面〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

暗黒面の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
路上」より 著者:芥川竜之介
、独唱家《ソロイスト》と云うよりゃむしろ立派な色魔だね。」と、また話を社会生活の暗黒面へ戻してしまった。 が、幸《さいわい》、その時開会を知らせるベルが鳴って....
二つの手紙」より 著者:芥川竜之介
のカアクリントン教会区で、七歳の少女がその父の二重人格を見たと云う実例や「自然の暗黒面」の著者が挙げて居りますH某《ぼう》と云う科学者で芸術家だった男が、千七百....
二つの道」より 著者:有島武郎
そして人の世は無事泰平で今日までも続き来たった。 しかし迷信はどこまでも迷信の暗黒面を腰にさげている。中庸というものが群集の全部に行き渡るやいなや、人の努力は....
学者と名誉」より 著者:夏目漱石
炳《へい》として俗人の眸《ひとみ》を焼くに至った変化につれて、木村項の周囲にある暗黒面は依然として、木村項の知られざる前と同じように人からその存在を忘れられるな....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ち》を想像しようとするならば、叢《くさむら》のように錯雑した不思議な東方文字を、暗黒面の上に平たく置いたと仮定すればよろしい。その妙な形の文字は、一見したところ....
レーリー卿(Lord Rayleigh)」より 著者:寺田寅彦
と同時に大学との縁は切れることになった。これは「将に来らんとする私の生活の転機の暗黒面だ」と云った。新婚旅行の途次にエディンバラの British Associ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
ただ前に述べた小規模の下宿屋に比して利益が多いというに止まるのである。かく悲観的暗黒面ばかり見た時は、下宿屋は一軒も成立つものではないかとその疑問も起るかも知れ....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
然と輝き、まさに文化の極地ではあったが、しかし一度裏へはいって見ると、案外諸所に暗黒面があって、蛆の湧いているようなところがある。 南町奉行配下の与力鹿間紋十....
稽古場にて」より 著者:岸田国士
かないわけではない。 ゴーリキイは、この戯曲「どん底」において、いわば社会の「暗黒面」を描いてみせるのであるが、作者自身、こういう人々と共に、生き、悲しみ、歌....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
対の岸に沿うて、偉大なジュラ山系を眺めたが、それは故国を去ろうという野心に対する暗黒面や、その故国を奴隷にしたがっている侵入者に対するほとんど越えがたい障壁を、....
ヂュパンとカリング」より 著者:小酒井不木
ことは読者のよく知っていられるところである。カリングは探偵になるまでによく社会の暗黒面に出入りしては人間研究をする癖があったが、探偵になってからは、そうした癖は....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
の頃からの緑雨の晩年期については殆んど何にも知らない。 余り憚りなくいうと自然暗黒面を暴露するようになるが、緑雨は虚飾家といえば虚飾家だが黒斜子の紋附きを着て....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
と、実際に人事の紛糾に触れて人生を味おうとし、この好奇心に煽られてしばしば社会の暗黒面に出入した。役所に遠いのを仮托に、猿楽町の親の家を離れて四谷の津の守の女の....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
璃や唄の文句に出て来ます。そして大概、これらの言葉は、人間が悲境のときか、人生の暗黒面に見舞われたときに使われる常套語になっております。「親の因果で子の出世」と....