» 暮合

「暮合〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

暮合の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
担いで、ひょうろ、ひょろ。 ようやく石段の中ほどで、吻と息をして立った処が、薄暮合の山の凄さ。……天秤かついだ己が形が、何でございますかね、天狗様の下男が清水....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
唄は?」 「極が悪うございますわ。……(太郎は米搗き、次郎は夕な、夕な。)……薄暮合には、よけい沢山飛びますの。」 ……思出した。故郷の町は寂しく、時雨の晴間....
式部小路」より 著者:泉鏡花
―――― 愛吉の咽喉を鳴らしたその夜の酒は、日が暮れてからであった。 女房は暮合いに帰って来て、間もなく、へい、お待遠、と台所へ持込んだけれども、お夏の心づ....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
が、晩のご飯を。」 まだ入れかえない葦戸に立って、夫人がほの白く、寂しそうに薄暮合を、ただ藤紫で染めていた。 その背の、奥八畳は、絵の具皿、筆おき、刷毛、毛....
沼夫人」より 著者:泉鏡花
絡らない。 急って、※せば、早や何が染るでもなく、緑は緑、青は青で、樹の間は薄暮合。 「旦那もう晩方だよ。」 と云って、正吉が帰途を促がしたのは余程の前で、....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
「でも僕あ帰った時、(芳さん!)てって奥から出て来た、あの時の顔にゃ吃驚したよ。暮合ではあるし、亡なった姉さんの幽霊かと思った。」 「いやな! 芳さんだ。恐いこ....
星女郎」より 著者:泉鏡花
て、汽車で帰ろう了簡。ただただ、山一つ越せば可いわ、で薄、焼石、踏だいに、……薄暮合――猿ヶ馬場はがらんとして、中に、すッくりと一軒家が、何か大牛が蟠まったよう....
吉原新話」より 著者:泉鏡花
。申訳が無いようですから、詰らない事ですが、一つ、お話し申しましょうか。 日の暮合いに、今日、現に、此家へ参ります途中でした。」 九 「可恐い事....