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暴れる
「暴れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暴れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
ころで貴様、それが何んの足しになるかさ。東京に行ってひとつ俺は暴《あば》れ放題に
暴れるだ。何をやったっても人間一生だ。手ごたえのある処にいって暴れてみないじゃ腹....
「二、三羽――十二、三羽」より 著者:泉鏡花
と留まって残っている。――どうかして、座敷へ飛込んで戸惑いするのを掴えると、掌で
暴れるから、このくらい、しみじみと雀の顔を見た事はない。ふっくりとも、ほっかりと....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
心から嘆息してつぶやきながら君に命じて配縄を切ってしまった。 海の上はただ狂い
暴れる風と雪と波ばかりだ。縦横に吹きまく風が、思いのままに海をひっぱたくので、つ....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
警戒をしながら、すこしずつ滑りこんだ。ところが入ってみると、上の方で大きなものの
暴れるガタンガタンとひどい音だ。呻るような吠えるような声がする――。そこへ突然私....
「蠅男」より 著者:海野十三
作戦は大成功をおさめた。義足義手をつけては天下無敵の蠅男も、帆村に抱きしめられて
暴れるたびに、ズブリズブリと水雑炊ならぬ湯雑炊をくらってはたまらない。二度、三度....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
んに診せたのだよ。すると、喉にアデノイドがあるというのだよ。アデノイドがある子は
暴れるということを聞いたので、入院して切ることになったのさ」 ここでかの女はま....
「河明り」より 著者:岡本かの子
いもののように、懐紙を取出して吐き出した。 私は、この娘がそういうものになって
暴れるときの壮観をちょっと想像したが、それも一瞬ひらめいて消えた火のような痛快味....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
われた。そのころの小学校では体操を教えなかったから、生徒の運動といえば唯むやみに
暴れるだけであった。したがって今日のようなおとなしい子供も出来なかったわけであろ....
「続獄中記」より 著者:大杉栄
るんです。ね、いいでしょう、旦那、出たらきっと行きますよ、旦那の方じゃ、暴れれば
暴れるほど、名誉になるんでしょう。そして監獄に来ても、まるで御大名で居られるんで....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
にして、大きな声で泣いたり急に暴れだしたりするので、医局員は困っている」 「なぜ
暴れるのかね」 「夫人は、掃除夫のカールが床に油を引きすぎたから、それで滑ったと....
「人造人間エフ氏」より 著者:海野十三
造人間エフ氏であった。たいへんな力であった。 さあ二人は、どうなるであろうか。
暴れる人造人間 「うおーっ」 と、ものすごい唸りごえをあげて、人造人間エフ氏は....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
がない筈だった。そうだ、そうだ。死体収容所であろうと思った。それで彼は、しばらく
暴れることを中止して、両方の耳を澄ました。外部から何の音も響いてこないことを確か....
「くろがね天狗」より 著者:海野十三
につきまして、これから帯刀様御邸へお迎えに出るところでござりました」 「そんなに
暴れるのか」 「伺いますと、正に破天荒。もう今までに十四、五人は切ったげにござり....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
個、掌に引丸げて、捌を附けなけりゃ立ちますまい。 ところが不可い。その騒ぐ事、
暴れる事、桟敷へ狼を飼ったようです。(泣くな、わい等、)と喚く――君の親方が立女....
「牛」より 著者:岡本綺堂
んまり小難でもなかったのさ。」 「その牛はどうしました。」 「牛も半死半生、もう
暴れる元気もなく、おとなしく引摺られて行った。なにしろ大伝馬町の川口屋も災難、自....