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「暴威〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

暴威の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
る小山は、自分の背後に控えている強大な勢力を頼もしく意識した。その意識は、棍棒の暴威を、三倍も四倍にも力づけた。 把頭の李蘭圃は、平工人よりは、一日に二十三銭....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
土屋総蔵の時代はよかったよ。そのあとへ筑摩県の権判事として来た人が、今度は大いに暴威を振るおうとするんだから、まるで善悪の対照を見せつけられるようなものさね。こ....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
こんなに土地の事情に暗く、生民の期待に添おうとしないで、地租改正のおりにも大いに暴威を振るった筑摩県時代の権中属本山盛徳とはどんな人かなら、その後に下伊那郡の方....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
んと叱られたはずのレムがいっこう平気で、相変らずナイフとフォウクをもって思うさま暴威をたくましうしていることだった。 『あれだから駄目さ。』 『なぜもっとちゃん....
「デイモンとピシアス」より 著者:鈴木三重吉
ら、ディオニシアスを蛇のように憎み出しました。しかし、市民もほかの議政官も、彼の暴威に怖れて、だれ一人面と向って反抗することが出来ませんでした。 ディオニシア....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
り、赤城風雨先生の診療室に戸をたたく患者のすべての肝臓を腫れあがらせているほどの暴威をふるうに至っているのだ。 先生はこれを流行性肝臓炎と命名して患者に説明し....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
り遠い距離に立っていた準之助氏と、お友達か兄妹かのように、手を取り合って、自然の暴威と戦っていることが、何か物めずらしく、物新しく、びんのおくれ毛が、頬にくっつ....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
税は怒声を上げ続けた。 「お館様の寛大仁慈に、汝つけ込んで年久しく、田安家内外に暴威を揮い、専横の振舞い致すということ、我ばかりでなく家中の誰彼、志ある人々によ....
「二人町奴」より 著者:国枝史郎
句、一同遠島に処せられても、徳川直参という所から、水野一派にはお咎めもなく、依然暴威を揮っているのが、勘にさわってならなかった。 「どうともして、水野に腹切らせ....
「Ｓ夫人への手紙」より 著者:岸田国士
策です。 小生は、いつも考えるのですが、なるほど天災と称せられるこの種の自然の暴威は、多くの人命と資材とを損ずることによつて戦争につぐ禍いには違いありません。....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
とて、一同と共に最下層の暗室へ降りてしまった。 この後の事は殆ど記すにも忍びぬ。暴威を逞しくしていた太陽に忽ち濃厚な雲が掛かった、この雲は太西洋から捲き起こった....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
不本意には思っても、誰彼が 一番大事な物をあそこここに隠したのです。 ロオマ人が暴威を振った時から、そうでした。 それからずっときのうまでもきょうまでも、そうで....
「古事記」より 著者:太安万侶
の中心の國はわたしの御子《みこ》の治むべき國と定めた國である。それだのにこの國に暴威を振う亂暴な土著《どちやく》の神が多くあると思われるが、どの神を遣《つかわ》....
「かもめ」より 著者:神西清
いてシャムラーエフ登場。 シャムラーエフ （はいりながら）われわれはみな、自然の暴威のもとに老いさらばえていきますが、奥さんは相変らず、じつにお若いですなあ。…....
「日本歴史の研究に於ける科学的態度」より 著者:津田左右吉
、それと結合することによって急に勢を得、思想界における反動的勢力の一翼としてその暴威を振うようになった。上に権力者の恣な主張といい、虚偽迷妄な説といい、気ちがい....