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暴民
「暴民〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
暴民の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海底大陸」より 著者:海野十三
やあ、珍客ロロー殿下とやら。この地下室を殿下の居間ときめましょう。ここなら、もう
暴民におそわれることもありませんから、どうか安心なさい」 と、シムトン博士は、....
「弟子」より 著者:中島敦
いた国もある。が、孔子の政策を実行しようとする国はどこにも無い。匡《きょう》では
暴民の凌辱《りょうじょく》を受けようとし、宋では姦臣《かんしん》の迫害《はくがい....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
エレが提灯《ちょうちん》とファニイからの紙片とを持ってやって来た。うちの森の中に
暴民共が多く集まっているらしいから、至急来て欲しい旨、書かれている。跣足《はだし....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
――やッつけろ! やッつけろ!
いつの世でも、リイダーはある。それに盲従する
暴民はある――今や、彼等は、これまでの憤怒を晴らす、当然の機会を得たように、めい....
「道標」より 著者:宮本百合子
吸いよせられた。「ベルリン市危機を脱す。騒擾やや下火。」という大見出があった。「
暴民《モップ》はウェディング・ノイケルン地区に制圧さる」そうサブ・タイトルがつけ....
「海底都市」より 著者:海野十三
ちまつ》りにぶち殺せ」 「そうだ、そうだ。やっつけろ」 僕は背中が寒くなった。
暴民《ぼうみん》どもだ。彼らのいっていることから考えて、彼らを
暴民と呼んでさしつ....
「二、〇〇〇年戦争」より 著者:海野十三
だな。しかし相手国は、どこだろうか」 「さあ、それがよく分らないんだ。イネ帝国の
暴民たちが、蜂起したのではあるまいか」 「そうじゃあるまい。それにしては、われわ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
くさんある、他人には分らないが、御当人にはずいぶん丹念な種本かも知れない、これを
暴民共に滅茶滅茶にさせてはお気の毒だ、ひとつ掻《か》き集めてこの袋に入れて、とも....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
たりするために存在しているような形でありましたが、そうかといって、これを一概に、
暴民暴徒の巣のようにいってしまうのは誤りです。また、こういうものを存在せしめた策....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、瞬く間に掠奪と、犠牲の壇上に捧げられてしまい、そうしてこの本館も、御殿も、彼等
暴民共の一炬《いっきょ》に附されるか、或いは山寨《さんさい》の用に住み荒されるこ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
房州にはかなり自分としての財産を残して来たはずだが、あれはどうなったろう、まさか
暴民どもに焼討ち、掠奪の憂目を蒙《こうむ》ったとも思われないが、いや、蒙ったにし....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
作られてる者ではない。換言すれば、二枚の羽子板の間の羽子《はね》のように、遊民と
暴民との間を常に行ききするように作られてる者ではない。貞節の士の夢のごとき淫逸《....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
もあった。銃兵たちが密輸品を捜索するためにセント・ジャイルジズ★へ入って行くと、
暴民が銃兵に発砲し、銃兵が
暴民に発砲したこともあった。が、誰一人としてこれらの出....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
領地の、あの生地獄へ落された澄江が、どうしてこんな所に来ているかというに、あの夜
暴民たちはその生地獄の上の、断崖へ押しよせて行き、生地獄にいる人々を助けようとし....
「南国太平記」より 著者:直木三十五
て、障子越しに
「見届けて参りますか」
と、一人が聞いた。
「何んじゃな」
「
暴民のように心得まする」
言葉の終らないうちに、門前の施民の群が、鬨の声を揚げ....