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曇空
「曇空〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曇空の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
雨ですよ。とても帰れやしませんよ」お島は縁《えん》の端《はじ》へ出て、水分の多い
曇空を眺めながら呟《つぶや》いた。
「さあ、どういう風になっているんですかね、私....
「冬の日」より 著者:梶井基次郎
眺めているいつもの風景は、今彼の眼前で凩《こがらし》に吹き曝《さら》されていた。
曇空には雲が暗澹《あんたん》と動いていた。そしてその下に堯は、まだ電燈も来ないあ....
「路上」より 著者:梶井基次郎
とした。 どこかで見ていた人はなかったかと、また自分は見廻して見た。垂れ下った
曇空の下に大きな邸《やしき》の屋根が並んでいた。しかし廓寥《かくりょう》として人....
「S岬西洋婦人絞殺事件」より 著者:夢野久作
頗る怪訝しい。なるほど大潮には相違なかったが、測候所に問合わせる迄もない夜通しの
曇空で、月どころか、星の影も見えなかった筈だが……と何度念を押しても東作爺は只ビ....