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「曇華〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

曇華の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
虞美人草」より 著者:夏目漱石
は事を仕損ずる。小野さんはおとなしくして事件の発展を、自《おのずか》ら開くべき優曇華《うどんげ》の未来に待ち暮していた。小野さんは進んで仕掛けるような相撲《すも....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たが、二の替りからは盆やすみで木戸止めという大入りを占めた。その替りの外題は「優曇華浮木亀山」の通しで、切に「本朝廿四孝」の十種香から狐火をつけた。通し狂言の「....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
女、父名允成、母川崎氏、寛政六年|甲寅三月七日、三歳而夭、俗名逸」とあるのも、「曇華水子、文化八年|辛未閏二月十四日」とあるのも、並に皆允成の女である。その二に....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
因縁で、斯道なにがしの名人のこぼれ種、不思議に咲いた花ならば、われらのためには優曇華なれども、ちとそれは考え過ぎます。 それとも当時、新しいお学問の力をもって....
源氏物語」より 著者:紫式部
さきに来ても見るべく」 歌の発声も態度もみごとな源氏であった。僧都が、 優曇華《うどんげ》の花まち得たるここちして深山《みやま》桜に目こそ移らね と言....
かくれんぼ」より 著者:斎藤緑雨
と冬吉がその客筋へからまり天か命か家を俊雄に預けて熱海へ出向いたる留守を幸いの優曇華、機乗ずべしとそっと小露へエジソン氏の労を煩わせば姉さんにしかられまするは初....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
違って酸いも甘いも心得た通人だったから人をそらすような事は決して做なかった。『優曇華物語』の喜多武清の挿画が読者受けがしないで人気が引立たなかった跡を豊国に頼ん....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
てっぽうなんてものは、こっちから探しに行ったって、そうざらにあるもんじゃねえ。憂曇華の、めぐりあったが百年目、たとえ腰ッ骨が折れたからって、あとへ引くわけのもん....
三国志」より 著者:吉川英治
鳴り響いた呂布を相手にまわしたことは、張飛としてけだし千|載の一遇といおうか、優曇華の花といおうか、なにしろ志を立てて以来初めて巡り合った機会といわねばなるまい....