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曝
「曝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「第四の夫から」より 著者:芥川竜之介
監獄《かんごく》の前へ、従兄妹同志《いとこどうし》結婚した不倫《ふりん》の男女の
曝《さら》しものを見物に出かけるつもりである。……
（大正十三年三月）....
「報恩記」より 著者:芥川竜之介
れがとうとう搦《から》めとられた上、今度一条｜戻《もど》り橋《ばし》のほとりに、
曝《さら》し首《くび》になったと云う事も、あるいは御耳にはいって居りましょう。わ....
「影」より 著者:芥川竜之介
葉巻《はまき》を啣《くわ》えたまま、今日も堆《うずたか》い商用書類に、繁忙な眼を
曝《さら》していた。
更紗《さらさ》の窓掛けを垂れた部屋の内には、不相変《あい....
「袈裟と盛遠」より 著者:芥川竜之介
ずかし》められ、踏みにじられ、揚句《あげく》の果にその身の恥をのめのめと明るみに
曝《さら》されて、それでもやはり唖《おし》のように黙っていなければならないのだか....
「毛利先生」より 著者:芥川竜之介
六人は、機械体操場の砂だまりに集まって、ヘルの制服の背を暖い冬の日向《ひなた》に
曝《さら》しながら、遠からず来《きた》るべき学年試験の噂《うわさ》などを、口まめ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
う図書館の窓際の席に腰を下して、さっきから細かい活字の上に丹念《たんねん》な眼を
曝《さら》していた。彼は色の浅黒い、体格のがっしりした青年だった。が、彼が文科の....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
顔を一眄《いちべん》した。
「不肖ながら道命は、あらゆる経文論釈に眼《まなこ》を
曝した。凡百《ぼんびゃく》の戒行徳目《かいぎょうとくもく》も修せなんだものはない....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
空には高い山々が、中腹に懸った靄《もや》の上に、※※《さんがん》たる肌《はだ》を
曝《さら》していた。しかもその巨大な山々の峰は、すでに朝日の光を受けて、まるで彼....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
つまり書物を信ずることは今人も古人も変りはない。その上古人は少くとも創世記に目を
曝《さ》らしていた。今人は少数の専門家を除き、ダアウインの著書も読まぬ癖に、恬然....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
て横《よこた》わった。白い腱《すじ》と赤い肉とが無気味な縞《しま》となってそこに
曝《さ》らされた。仁右衛門は皮を棒のように巻いて藁繩でしばり上げた。
それから....
「星座」より 著者:有島武郎
こそと雑木の葉が、ばさりと朴《ほう》の木の広葉が、……朴の木の葉は雪のように白く
曝《さ》らされていた。
自分の家からやや一町も離れた所まで来ると、清逸は川べり....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
とが分る。また他の場合には大きな結晶を含んでいるから、これは永い間均等な高温度に
曝されていたであろうと考えられる。また同じ隕石の二つの隣り合った破片を比べてみる....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
低く、草を踏み、岩を渡って、およそ十四五分時を経て、ここぞ、と思う山の根の、波に
曝された岩の上。 綱もあり、立樹もあり、大きな畚も、またその畚の口と肩ずれに、....
「活人形」より 著者:泉鏡花
戦くのみ答は無し。「それからまだある。この男と、お前と、情死をした様にして死恥を
曝すのだ。どうだ。どうだ。下枝は恨めしげに眼を※とこういえば可い。それは出来ない....
「茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
うて行くことは、疲労を忘れしめるほどの愉快を感ずるものである。幾春秋の雨露風雪に
曝された大峰の頂上は清浄な岩石を露出して、殆ど塵一つとどめない箇所を見出すところ....