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曠世
「曠世〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曠世の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「法窓夜話」より 著者:穂積陳重
うか。 「蛇は寸にしてその気を現わす」、「考えておった」の一言は、ベンサムの
曠世の碩学《せきがく》たる未来を語ったものである。他日Fragment on G....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、態媚容冶《たいびようや》常倫を絶し観《み》る者ほとんど神かと乱れ惑うた。かかる
曠世《こうせい》の尤物《ゆうぶつ》を無窮に残し拝ますはアの筆のほかにその術なしと....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
ると、この兵乱は日本の文明史上案外難有味のあるものになる。ところが一条禅閤兼良は
曠世の学者であったとはいいながら、政治家としては極めて簡単な保守主義で、准后親房....
「今昔茶話」より 著者:国枝史郎
一の名家、ハプスブルグ家の姫君は、コルシカ島の成上がり者の配偶となったのである。
曠世の英雄ナポレオンも、マリアを皇后に迎え一子、羅馬王を儲けてからは、わが秀吉が....
「十日の菊」より 著者:永井荷風
動しがたき定見がある。定見とは伝習の道徳観と並に審美観とである。これを破却するは
曠世《こうせい》の天才にして初めて為し得るのである。 わたしの眼に映じた新らし....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
声も、これで否やなく、一決する」 「めでたいといってもよかろう」 「そうだとも。
曠世の御名誉にもなることだ」 「しかし、敵も武蔵。そこは十分、御自重していただか....
「三国志」より 著者:吉川英治
は、侍中蔡※であったから人々はみなびっくりした。 蔡※は、忠孝両全の士で、また
曠世の逸才といわれる学者だった。だが、彼もただ一つ大きな過ちをした。それは董卓を....
「三国志」より 著者:吉川英治
を左翼に、劉玄徳を右翼として、大逆の賊を討ち掃うべきです。 今こそ、その秋です。
曠世の英名をあげて、同時に一代の大計をさだめる今を、むなしく逸してはいけません。....
「三国志」より 著者:吉川英治
しあげる。――四海大いに乱るるの時、家祖、東呉を興したまい、いまや孫家の隆昌は、
曠世の偉観といっても過言ではありません。一方、わが劉予州の君におかれても、草莽よ....
「三国志」より 著者:吉川英治
伏に対して、間の悪いような思いをさせる玄徳でもない。 「ともに大事をなし、他日の
曠世を楽しもうではありませんか」 ほとんど、上賓の礼をもって、彼を遇した。 ....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
無量の雫を集めた絶大な雨樋は、黒部川の峡谷となって脚下に展開している。山の彫刻に
曠世の技倆を揮った大自然の手は、此処にも企及す可らざる布置按配の巧妙を示した一幅....