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曲り
「曲り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曲りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「尼提」より 著者:芥川竜之介
いる。
五《いつ》たび目に尼提の曲った路にも、――尼提は狭い路を七《なな》たび
曲り、七たびとも如来の歩いて来るのに出会った。殊に七たび目に曲ったのはもう逃げ道....
「蜃気楼」より 著者:芥川竜之介
いた写真とそっくりですよ。」などと感心していた。
僕等は東家《あずまや》の横を
曲り、次手《ついで》にO君も誘うことにした。不相変《あいかわらず》赤シャツを着た....
「白」より 著者:芥川竜之介
ちらほら桜なども咲いています。白は生垣に沿いながら、ふとある横町《よこちょう》へ
曲りました。が、そちらへ曲ったと思うと、さもびっくりしたように、突然立ち止ってし....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
、最後まで悪闘を続けようとしたが、岩は依然として運命のごとく下って来た。彼の体は
曲り出した。彼の頭も垂れるようになった。今の彼はどこから見ても、石塊《いしくれ》....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
の珠玉でも光らせながら、蓮《はす》の花か何か弄《もてあそ》んでいれば、多少の鼻の
曲りなどは何人の眼にも触れなかったであろう。況やアントニイの眼をやである。
こ....
「百合」より 著者:芥川竜之介
った麦畑だった。金三は先に立ったまま、麦と桑とに挟《はさ》まれた畔をもう一度右へ
曲りかけた。素早い良平はその途端《とたん》に金三の脇《わき》を走り抜けた。が、三....
「溺れかけた兄妹」より 著者:有島武郎
方にはいってゆきました。沖の方を向いて立っていると、膝《ひざ》の所で足がくの字に
曲りそうになります。陸の方を向いていると向脛《むこうずね》にあたる水が痛い位でし....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
くださいませ……。』 言われるままに私は小娘に導かれて、御殿の長い長い廊下を幾
曲り、ずっと奥まれる一と間に案内されました。室は十|畳許りの青畳を敷きつめた日本....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
ないから、われ等は多くの中で、一番ましな人物を選び、これに不断の薫陶を加えつつ、
曲りなりにも所期の仕事を遂行せんと覚悟するに至ったのである。われ等としては、先ず....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
かないません。……」 僕はこの本屋の店を後ろに人ごみの中を歩いて行った。いつか
曲り出した僕の背中に絶えず僕をつけ狙っている復讐の神を感じながら。…… ....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
から、あたりはしんと静まり返って、やっと耳にはいるものは、後の絶壁に生えている、
曲りくねった一株の松が、こうこうと夜風に鳴る音だけです。 二人がこの岩の上に来....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
力足を踏み、町はずれまで送りし人々の影を見かえり勝ちに明神の森まで来りしが、この
曲りの三股原に至り、またつとめて勇気を振い起し大願成就なさしめたまえと明神の祠を....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
めである。 ロンドンの中央より少々西に寄ったピカデリーという賑やかな通から北へ
曲りて、アルベマール町へはいると、普通の家と軒を並べた、大きなギリシャ式の建物が....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
馬のあばらを十回も蹴りつけて、一気に橋を駈けわたろうとした。ところが、このつむじ
曲りの耄碌馬は、前に進むどころか、横へそれて、垣根にわきばらをぶつけてしまった。....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
電柱(?)は「亀戸天神近道」というペンキ塗りの道標を示していた。僕等はその横町を
曲り、待合やカフェの軒を並べた、狭苦しい往来を歩いて行った。が、肝腎の天神様へは....