曲尺[語句情報] »
曲尺
「曲尺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曲尺の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「真田幸村」より 著者:菊池寛
と云って引き受けた。 真田即ち昌幸伝授の秘法に依り、出丸を築いた。真田が出丸の
曲尺とて兵家の秘法になれりと『慶元記参考』にある。 真田は冬の陣中自分に附けら....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
たような見積りをつくり、理屈と佩刀《はいとう》にものを云わせたのだ。
「しかし、
曲尺《かねじゃく》とすみ壺《つぼ》の仕事であるから――それを、あなた方がなさると....
「マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
した。耳に鉛筆を挾み、長い髪をした主人が、或る日、両手に厚紙の巻いたのと、鉛筆、
曲尺、定規とをもってゴーリキイの居場所である台処へやって来た。 「ナイフ磨きがす....
「古狢」より 著者:泉鏡花
い。窓の並んだ形が、椅子をかたづけた学校に似ていたが、一列に続いて、ざっと十台、
曲尺に隅を取って、また五つばかり銅の角鍋が並んで、中に液体だけは湛えたのに、青桐....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
って、股引の尻端折で、読本の包みを背負って、とことこと道を真直ぐに歩行いて来て、
曲尺形に門戸を入って、「あ、本屋でござい。」とばかりは限るまい。あいつ妾か。あの....
「孔乙己」より 著者:井上紅梅
魯鎮の酒場の構えは他所と違っていずれも皆、
曲尺形の大櫃台を往来へ向けて据え、櫃台の内側には絶えず湯を沸かしておき、燗酒がす....
「生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
来事がそれに当てはまってゆかない。そういう規則できめたことは、ちょうど円いものを
曲尺で計ろうということになってくる。結局死んだ生活である。われわれの生活には善い....
「たぬき汁」より 著者:佐藤垢石
が、狸肉らしいものがでてこない。それでも諦めずにやっていると椀の底の方から、長さ
曲尺にして五分、太さは耳かきの棒ほどの肉片が二筋でてきた。これ即ち、今晩の呼び物....
「にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
る。主なるものを挙げてみると、鯛は長さ一寸につき代銀四分一厘。これは鯛の目の端に
曲尺を当て、尾筒のところの鱗三枚を余して魚の体長をはかるのであった。蛤は一箇の代....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
来ない。 上の南天巨幹はその根元から七本に分かれ、その中の最大の主幹は株元から
曲尺《かねじゃく》二尺一寸五分ばかりの辺に最下の一枝があり、根元から五寸ばかりの....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
なった尺度の推定が、全然誤謬である事を明らかにするを得た。関野君が唐尺を以て今の
曲尺の九寸八分に当るものとなし、高麗尺を以てその一尺二寸、すなわち
曲尺の一尺一寸....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
のは国の文明が進歩しない印で実に不便この上なしです。尺にも鯨尺《くじらじゃく》と
曲尺《かねじゃく》とがありますし、同じ一尺といっても二寸ほどの差があるのです。こ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
と、押し分けた。 大工のひとりは、昂ぶったことばで、職方目付に訴えた。 「
曲尺を踏みつけやがったんです。
曲尺はわっしどものたましいだ。お侍の腰の刀と同じで....