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「曲水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

曲水の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雛がたり」より 著者:泉鏡花
中が紅いのも美しい。一双の屏風の絵は、むら消えの雪の小松に丹頂の鶴、雛鶴。一つは曲水の群青に桃の盃、絵雪洞、桃のような灯を点す。……ちょっと風情に舞扇。 白酒....
骨董」より 著者:幸田露伴
の精、美中の美で、実に驚くべき神品であった。はじめ明の成化弘治の頃、朱陽の孫氏が曲水山房に蔵していた。曲水山房主人孫氏は大富豪で、そして風雅人鑑賞家として知られ....
伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
の水の色、 行末久しく清むとかや。 「お待ち。」 紫玉は耳を澄した。道の露芝、曲水の汀にして、さらさらと音する流の底に、聞きも知らぬ三味線の、沈んだ、陰気な調....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
允《さんいん》氏が催しの祝賀会は、牛込の清風亭で開かれ、渡辺|水巴《すいは》氏の曲水吟社で催しの会は上野の花山亭で、倉重禾刀氏の乙卯吟社で催しの会は飯倉の熊野神....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
いう。しかして林下に入れば、枯れ葉の落下を見る。ゆえに、左の一絶を得たり。 一湾曲水繞、典都八月秋已風。 (湾内の曲がりくねる水は王宮をめぐり、夕日は波に照り映....
無月物語」より 著者:久生十蘭
強いほうが好ましい。醍醐《だいご》の花見や、加茂の葵祭、観学院《かんがくいん》の曲水の宴、さては仙院の五節舞《ごせつのまい》などというありきたりな風流ごとにはど....
性に眼覚める頃」より 著者:室生犀星
かれた落葉にも、掛茶屋のぴったり閉めきった障子戸にも、刈り込められた萩の坊主株が曲水のあちこちに寂しくとり残されたあたりにも感じられた。葉をふるいおとした明るい....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
の今少しはっきりとしているのは『ひさご』の初の一巻に、 入込に諏訪の涌湯の夕ま暮曲水 中にもせいの高き山伏 翁 いふ事をたゞ一方へ落しけり ....