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曲玉
「曲玉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曲玉の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「貉」より 著者:芥川竜之介
国の甕襲《みかそ》と云う人の犬が、貉を噛《か》み食《ころ》したら、腹の中に八尺瓊
曲玉《やさかにのまがたま》があったと書いてある。この
曲玉は馬琴《ばきん》が、八犬....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
は二つに裂けたか。して、塚の底には何物が埋められてあったぞ」 「人の骨、鏡、剣、
曲玉《まがたま》のたぐい、それらはひとつも見付かりませぬ。ただひとつ素焼の壺があ....
「春は馬車に乗って」より 著者:横光利一
物を氷の中から出されると、勇敢な足どりで家に帰って妻の枕元に並べるのだ。 「この
曲玉《まがたま》のようなのは鳩《はと》の腎臓《じんぞう》だ。この光沢のある肝臓は....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
神はまず急いで髪をといて、男まげにおゆいになり、両方のびんと両方の腕とに、八尺の
曲玉というりっぱな玉の飾りをおつけになりました。そして、お背中には、五百本、千本....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
んだ痕跡だけは、いつまでもちゃんと消えずに残っている。 棚の上にひっかかって、
曲玉のように曲がったのをおろしてぶら下げてやったら、だんだん延びてまっすぐになっ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
がい》には、丑満の暗黒《やみ》につつまれた木立ちが、真っ黒に黙して、そのうえに、
曲玉《まがたま》のようにかかっているのは、生まれたばかりの若い新月。 人っ子一....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
語でヒッズン・トレジュァー、地下に匿《かく》しある財宝で、わが邦の発掘物としては
曲玉や銅剣位が関の山だが、あっちのは金銀宝玉金剛石その他|最《いと》高価の珍品が....
「旅愁」より 著者:横光利一
。彼はその火の玉形の二つもつれた形が何を意味しているものだろうかと考えた。二個の
曲玉にも似ておれば、星雲のより塊ったものにも見え、先日さがし当てた古本版の中の、....
「「ケット」と「マット」」より 著者:喜田貞吉
とともに、これも明らかに縄紋式石器時代遺蹟から往々発見せらるるところの特殊畸形の
曲玉が発見された。けだしこのヒダの名は、言語容貌他国人に異なりと言われた昔の飛騨....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
事は他にも例が多い。 石城神社に参拝して特別保護建造物たる社殿や木鉾、高麗狗、
曲玉、石斧などの神宝・蔵品を一覧し、同行の有志に神籠石に関する卑見を演説して、田....
「人物埴輪の眼」より 著者:和辻哲郎
たことを示すものであって、いかにも古墳時代の感じ方らしい。甲冑のほかには首飾りの
曲玉や、頭の飾りなどのような装飾品も、「意味ある形」として重んぜられていたらしい....
「屍体と民俗」より 著者:中山太郎
のあったことは疑う余地はない。例えば我国の古代において男女ともに胸間にさげていた
曲玉《マガタマ》なども、その起原は腎臓を生命の源泉としたところから、これを乾し固....
「お母さんはえらいな」より 著者:小川未明
ズのはいった袋をおろして、四|人の子供たちに、分けてくださいました。色とりどりな
曲玉形のお菓子は、めいめいの前にあったさらの中でかがやいて見えました。 「僕のは....