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「曲芸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

曲芸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
少年」より 著者:芥川竜之介
は鍔《つば》の広い帽子の上に、逆立《さかだ》ちをしたり宙返りをしたり、いろいろの曲芸を演じている。と思うと肩の上へ目白《めじろ》押しに並んだ五六人も乗客の顔を見....
美術曲芸しん粉細工」より 著者:阿部徳蔵
花の名と、造上げた舞台の花とが一致することはいふまでもない。これが、奇術応用の『曲芸しん粉細工』である。 稲荷魔術の発明者として有名な、神道斎狐光師は、このし....
恐怖の口笛」より 著者:海野十三
と思うと、ヒョイと長い手を伸ばして、バネ仕掛けのように飛び越えた。まるで飛行機が曲芸飛行をしているような有様だった。一郎がようやく石垣を攀じのぼって、下の池の方....
三人の双生児」より 著者:海野十三
は、古幟をついだ天幕張りの小屋をかけ、貴重なる学術参考『世界に唯一人の海盤車娘の曲芸』というのを演じていました」 そういって語る安宅の顔付には、その年頃の溌刺....
母子叙情」より 著者:岡本かの子
弾ませ、毬を手の甲に受け留める手際は、西洋人には珍しいに違いなかった。 「オオ!曲芸!」 彼等は厳粛な顔をしてかの女のつく手を瞠った。 かの女はまた、毬をつ....
駆逐されんとする文人」より 著者:内田魯庵
い。 ▲古来傑作は貧乏に生じたゆえ、文人は貧乏させて置くに限るという説がある。曲芸の動物は腹を減らせて置かないと芸をしないという筆法である。若し恁んな説が道理....
五色温泉スキー日記」より 著者:板倉勝宣
たからいよいよ寒い。杖を木にとられて身体だけ滑ったり木の枝につっかかったり様々な曲芸を演じる。ドイツの先生が時々止まって新米の紳士に声をかける。「ステンメン」と....
金属人間」より 著者:海野十三
だが、怪物の釜は、どんとおしりをおちつけて、落ちはしない。 すごい空中曲芸 「早く綱をわたらせろ」 「足はどうした。茶釜から足がはえないぞ」 「タヌキ....
爆薬の花籠」より 著者:海野十三
ぴりとふるえた。「トラ十」という通り名でよばれて皆から恐れられているらんぼう者の曲芸師|丁野十助だった。 「こら、房公。きこえないふりをしているな。こっちにはよ....
電気鳩」より 著者:海野十三
そめだした赤や青の旗をたてた小屋です。 「さあいらっしゃい。人間よりかしこい鳩の曲芸です。世界一のかしこい鳩です。坊ちゃん嬢ちゃん、さあさあおはやく……」 と....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
た。この小屋は軽業師の一座で、舞台では春風小柳という女が綱渡りや宙乗りのきわどい曲芸を演じていた。小柳は白い仮面をかぶったような厚化粧をして、せいぜい若々しく見....
諸国の玩具」より 著者:淡島寒月
でしたか――興行された時に、何でもジョーワニという大砲を担いで、空砲を打つという曲芸がありまして、その時|空鉄砲の音に驚かされて、奥山の鳩が一羽もいなくなった事....
西航日録」より 著者:井上円了
れより山道にかかる。汽車転々として登る。あるいは蛇行し、あるいは回旋し、あたかも曲芸を演ずるがごとし。かくしてダージリンに達すれば、汽車はすでに七千フィートの高....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
柱にたよらなくては歩き得ぬ所を、皿一つ落とさず、汁一滴こぼさずに運ぶのは、立派な曲芸である。幾杯かえても、たくさんの皿を少しも間違えぬのも感心である。食事は毎回....
蘭郁二郎氏の処女作」より 著者:大倉燁子
はなかなか冷めなかった。黒吉少年が最も得意とするブランコからブランコに飛びうつる曲芸がある、その空を切って懸命に影を描き得られたのではあるまいか。この点だけでも....