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曲調
「曲調〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曲調の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「アッシャー家の崩壊」より 著者:佐々木直次郎
は、同じようには説明することができない。彼の不思議な幻想曲の歌詞はもとより、その
曲調も(というのは彼はちょいちょい韻を踏んだ即興詩を自分で伴奏したから)、前に述....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
ると、彼は嬉《うれ》しくてたまらなかった。 また時には、意趣返しに、大音楽家の
曲調を自分のだと偽って、たちの悪い悪戯《いたずら》をやることもあった。そしてゴッ....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
《かっ》として、曲の半ばで立ち上った。だれもそれを気にかけなかった。ただある古い
曲調――三、四の――あるものはきわめて麗わしく、あるものはきわめて醜劣であったが....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
式があった。その交声曲《カンタータ》のうちには、恋と信仰との憔悴《しょうすい》の
曲調があった。――(嬌態《きょうたい》の魂とキリストとの対話が。)――クリストフ....
「怪談綺談」より 著者:小酒井不木
美しい音楽が聞えて来た。それは恰度竪琴のような楽器の音で二人はいつの間にか微妙な
曲調に魅せられて手を休めてうっとりと聞きとれていたが、やがてクララははっと我に返....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
の肉付よき実感的なる美人の浴後裸体図等に至つては漫《そぞろ》に富本《とみもと》の
曲調を忍ばしむる処あり。更に下つて歌麿豊国に至るやその正確にして切迫せる写生の気....
「すみだ川」より 著者:永井荷風
も愚痴《ぐち》なれど…… と清元《きよもと》の一派が他流の模《も》すべからざる
曲調《きょくちょう》の美麗を托した一節《いっせつ》である。長吉は無論|太夫《たゆ....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
殿さまへ御指南を致すとき水に向って吹くと誠に好い音色が致す、久々で忘れんために一
曲調べましょうか」 と云いながら笛を取り出し構えましたが、小左衞門は松の根方へ....