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更かす
「更かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
更かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「蚊遣り」より 著者:宮本百合子
蚊を追いやるのです。そして人々は煙を団扇で追いながら、とりとめもなく夏の夜を話し
更かすのです。何か怪談のような話題でも出ますと、つい杉葉のきれたのも忘れてしまっ....
「家常茶飯 附・現代思想」より 著者:森鴎外
せんでしたの。 画家。(握りたる手を放し、上の空にて。)相変らず踊やなんぞで夜を
更かすのかい。 モデル。(悲し気に。)ええ。年が年中ですわ。 画家。(笑う。)ふ....
「千世子」より 著者:宮本百合子
をめぐって歩いた。 「ほんとうにいい時御かえりでしたネエ、あしたは日曜で今夜は
更かすことも出来るし……」 一緒に来たHさんと源さんは皆の愉快らしいかおを見....
「蛋白石」より 著者:宮本百合子
までなった。 それを手離すと云う事はかなり辛かった。 さきだってまた、夜こそ
更かすが朝もそんなに早くなし、嫌いな事さえしなければ怒られもしず時々は友達みたい....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
えが帰ると、この画室の中は荒野同様だ。僕たちは寄ってたかっておまえを讃美して夜を
更かすんだよ。もっともこのごろは、あまり夜更かしをすると、なおのこと腹がすくんで....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
、浪華踊、向島、上野、九段、神田、本郷の寄席を初めとして、そんな処に日を消し夜を
更かすことも珍らしくなかった。 子規居士は心配して、ある時余に、 「どうおしる....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
は大津泊りでしょうな」 「ウム、空模様さえよければ、夜旅をかけて矢走の渡船に夜を
更かすのもいいが、この按配では危なッかしい……」一八郎が、闇と知りつつ、険悪な空....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
藩邸の目を避けるために、わざと苫舟に身を潜めております。決して、浮かれ遊びに夜を
更かす者でないこと、また、この女が、さような闇の花でないことは、化粧のさま、髪の....