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「書き留める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

書き留めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
なるより外ないのである。こんな物の中から何かしら見出《みいだ》しては、例の紺珠に書き留めるのである。 古賀はにやりにやり笑って僕のする事を見ていたが、貞丈雑記....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ながら全く物欲に執着を持たない。どこへ行くにも矢立てを腰にさして胸に浮かぶ発句を書き留めることを忘れないようなところは、風狂を生命とする奇人伝中の人である。その....
寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
、驚いて飛びあがる。その夜は相宿の人々と炉を囲んで、見るもの聞くもの一々日記帳に書き留めるので、警察の探索方と誤られて、非常に丁寧に取り扱われたなどという※話が....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
机のそばにすわっていた。腕を差し伸べさえすれば、ペンを取ってそれらの詩的な幻像を書き留めることができるのだった。しかし彼には意力が欠けていた。彼は疲れていた。自....
母親」より 著者:豊島与志雄
手の通路内の卓子に、一人の神官が帳簿を前にして控えている。参詣の子供たちの氏名を書き留めるのであろう。拝殿の前面には、美装の人々が立ち並び、衣冠束帯の神官から清....
吹雪のユンクフラウ」より 著者:野上豊一郎
うと、彼は可愛らしい名前だといって、ノートを出して書き留めていた。なんでも丹念に書き留めるくせのある男だった。南米で生れて南米で育ち、雪の降るところはスウィスに....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
。どれ一応――」 と、彼方此方に横たわっている十幾つかの死骸を見て、一寸覚えを書き留める程度の事務を執って、 「取片づけは、役所からさせる。後の事、捨ておいて....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
出さかるときは東側にいて西側の店の見えないことや、等、等、等。――まさかいち/\書き留めるわけにも行かないからぼんやりした顔でわたしはそれらを聞いていた。 が....