書庫[語句情報] »
書庫
「書庫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書庫の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
空間を規則正しく塞《ふさ》いだ向うには、壁に嵌《は》めこんだ時計の下に、うす暗い
書庫の入口が見えた。そうしてその入口の両側には、見上げるような大書棚《おおしょだ....
「蠅男」より 著者:海野十三
は、心の中に頷いて、小暗い部屋の中を見廻した。暗さの中に瞳が慣れると、この部屋は
書庫であるのに気がついた。その
書庫には、プーンと黴の生えた匂いのする古い図書が何....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
昭和十二年八月三十一日、火曜日。午前は陰、午後は晴れて暑い。 虫干しながらの
書庫の整理も、連日の秋暑に疲れ勝ちでとかくに捗取らない。いよいよ晦日であるから、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
りの明りが差している扉を開くと、そこは、好事家に垂涎の思いをさせている、降矢木の
書庫になっていた。二十層あまりに区切られている、書架の奥に事務机があって、そこに....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
には何千円を値いするようになるかも計られない。日本では、伊藤圭介翁の遺書が大学の
書庫に収められてる筈であるが、其外に恐らく五部と無いものであろう。 此のシーボ....
「断層顔」より 著者:海野十三
ころであのときの記録|綴を見せて貰いたいんだ。いつだかもすっかり見せて貰ったが、
書庫へ行った方が、少しは君たちの邪魔にならなくていいだろうね」 桝形は苦がり切....
「流線間諜」より 著者:海野十三
なときに役に立つとは思わず貰って置いた総長T博士の紹介状を示して、急用のためぜひ
書庫に入れてもらいたいと頼んだ。宿直員は睡いところを起されたのでブツブツこぼして....
「若草物語」より 著者:オルコットルイーザ・メイ
人の部屋へいきました。そして、本を返し、つぎの第二巻を借りるために、梯子にのって
書庫のたなをさがしました。そして、なんといって話を切り出そうかと思っていると、老....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
ょに食堂で召し上って下さい。それから、夜は一切貴女のご勝手にして下さい。こっちの
書庫にも割合本がありますから、読みたいものがありましたらご遠慮なく。」 二人は....
「光は影を」より 著者:岸田国士
学者なら、どつちみち住み込んで、あとは、利用できるだけ利用したらいゝじやないか。
書庫の臭いをかぐだけだつて、なんかの役に立つでしよう」 「あたし、こんど、雲井に....
「十番雑記」より 著者:岡本綺堂
昭和十二年八月三十一日、火曜日。午前は陰、午後は晴れて暑い。 虫干しながらの
書庫の整理も、連日の秋暑に疲れ勝ちでとかくに捗取らない。いよいよ晦日であるから、....
「鴎外博士の追憶」より 著者:内田魯庵
らしい。が、権威的の学術書なら別段不思議はないが、或る時俗謡か何かの咄が出た時、
書庫から『魯文珍報』や『親釜集』の合本を出して見せた。『魯文珍報』は黎明期の雑誌....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
根本的研究を加えてみたいとの野心が熾んに燃え出した。ここにおいてさらに小杉先生の
書庫について、古今目録抄・良訓補忘集・伽藍縁起流記資財帳、その他法隆寺に関係あり....
「春雪の出羽路の三日」より 著者:喜田貞吉
に一の罪悪だ。しかして昨年この罪悪を犯して参考書に不自由な深沢君は、江畑氏のこの
書庫について書籍の整理や、目録の調製かたがた、閲覧研究を重ねておられる。同君希望....
「ベートーヴェンの生涯」より 著者:片山敏彦
技術を身につけていたロランのために彼女は一台のピアノを借りた。昼間ヴァティカンの
書庫の中で史学の文献書類を調べる仕事に疲れたロランはほとんど毎夕マルヴィーダの家....