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書生っぽ
「書生っぽ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書生っぽの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
走って行って見たが、帰って来るとぶりぶりして、駅夫あがりらしい茶店の主人は古藤の
書生っぽ姿をいかにもばかにしたような断わりかたをしたといった。二人はしかたなくう....
「或る女」より 著者:有島武郎
すぶりこんでいますよハヽヽヽ」
と木部はうつろに笑って、鍔《つば》の広い帽子を
書生っぽらしく阿弥陀《あみだ》にかぶった。と思うとまた急いで取って、
「あんな所....
「あやかしの鼓」より 著者:夢野久作
っている人もあるようですがね……」 「ヘエ」と私は半ば失望しながら云った。こんな
書生っぽに何がわかるものかと思いながら……すると妻木君は私をなだめるように、いく....
「帆」より 著者:宮本百合子
戸が向うに見えた。藍子は「婦系図」の、やはり湯島天神境内の場面を思い出し、自分の
書生っぽ姿を思い合わせ、ひとり笑いを浮べた。 格子をあけると、十八九の束髪に結....
「夏目漱石先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
は実に腹の奥からおかしそうに笑うのであった。そのころの先生にはまだ非常に若々しい
書生っぽいところが多分にあったような気がする。 自分の白いネルの襟巻がよごれて....
「田丸先生の追憶」より 著者:寺田寅彦
変わりの帽子をかぶっておられたような気がする。とにかく他の先生がたに比べてよほど
書生っぽい質素で無骨な様子をしておられたことはたしかである。 まじめで、正直で....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
く愉しさ。よっぽど昔、一番はじめの小説を、女学校に通いながら書いていた頃のような
書生っぽさ、そんなものが甦ります。そういうようにして小説も書けてゆくというところ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
りそうなものなのに、決してそうゆきません。国はわたしとの暮しではいろいろ辛棒して
書生っぽにしているから、愛妻御帰館で、気持の要求がぐっと殖えるのでしょうね、食事....
「理想の女」より 著者:豊島与志雄
以外の人々と応待する時には、少しく行儀作法に注意しなければならなかった。私はもう
書生っぽではなく、一個の父親だったからである。――其他種々。 子供に代ってそれ....
「警察署長」より 著者:田中貢太郎
もその馬で、家を出たことを突きとめて来たのです、偉いでしょう、署長さん、国事犯の
書生っぽを捕えたよりゃ、功があるのでしょう」 「好いとも、二倍の賞与を出してやる....