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書肆
「書肆〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
書肆の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「文放古」より 著者:芥川竜之介
ばならぬ。『六の宮の姫君』は短篇集『春服《しゅんぷく》』に収められている。発行|
書肆《しょし》は東京|春陽堂《しゅんようどう》である)作者はその短篇の中に意気地....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
いるのは偶然ではない。第一に彼は十円札を保存することに成功した。第二にある出版|
書肆《しょし》は今しがた受取った手紙の中に一冊五十銭の彼の著書の五百部の印税を封....
「河童」より 著者:芥川竜之介
がな》うところとなるべし。予の同棲《どうせい》せる女友だちは如何?
答 彼女は
書肆《しょし》ラック君の夫人となれり。
問 彼女はいまだ不幸にもラックの義眼な....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
ですから。
この当事者と云う男は、平常私の所へ出入をする、日本橋辺のある出版|
書肆《しょし》の若主人で、ふだんは用談さえすませてしまうと、※々《そうそう》帰っ....
「出世」より 著者:菊池寛
けていった。彼は、唯一の金儲けの方法として、その仕事を続けていった。その後、その
書肆《しょし》が破産したために、本当は一文にもならなかった仕事を、一生懸命に熱心....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
月の十二日は本郷の薬師様の縁日で、電車が通るようになっても相かわらず賑かな。
書肆文求堂をもうちっと富坂寄の大道へ出した露店の、いかがわしい道具に交ぜて、ばら....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
恐らく五部と無いものであろう。 此のシーボルトの『動植物譜』は先年倫敦の某稀覯
書肆から買入れたのが丸善の誇りの一つであったが、之が焼けて了ったのだ。 『片無し....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
んでいた『八犬伝』というは即ちこの外曾祖父から伝えられたものだ。出版の都度々々|
書肆から届けさしたという事で、伝来からいうと発行即時の初版であるが現品を見ると三....
「幼き頃の想い出」より 著者:上村松園
出すまでもありませんが、それは恰度「新編水滸伝」の※絵全部の返却を強要して、又々
書肆を板挾みの苦しみに陥れました。が、
書肆の死物狂いの奔走で、辛うじて両方のつむ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
気質』は初め清朝四号|刷の半紙十二、三枚ほどの小冊として神田明神下の晩青堂という
書肆から隔週一冊ずつ続刊されたので、第一冊の発行は明治十八年八月二十四日であった....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
じて異なり、その最も富めるものは十五人の妻を有すという。 政教子、一夕散歩の際
書肆に至り、モルモン宗の書を求む。
書肆、『バイブル』を出だしてこれを示す。政教子....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
本書はなおしばらくの間、私の代弁者となっていてくれるであろう。 最後に私は、古
書肆の店頭から殆ど姿を消してしまった本書を再び人寰の裡へ呼びかえしてくれられた知....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
また「桐の花」の校正刷に目を移す。船中でもこれのお蔭で随分と陰鬱にもされた。弟の
書肆では急いでいる。初版通りで済ませば済むものを、旅先まで昔の幽霊を背負ってある....
「早稲田神楽坂」より 著者:加能作次郎
の友人で、かつてダヌンチオの戯曲フランチェスカの名訳を出し、後に冬夏社なる出版|
書肆を経営した鷲津浩君も、一昨年からそこに江戸屋というおでん屋を開いている。私も....
「春水と三馬」より 著者:桑木厳翼
村氏の考証があったと思うが、今確実に記憶して居ない。暫く私の素人的臆測を施せば、
書肆は既に之を天保十四年に準備して翌年の新板として世に出そうとしたのが、作者も歿....