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曹
「曹〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
曹の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
カッフェの飾り窓。砂糖の塔、生菓子《なまがし》、麦藁《むぎわら》のパイプを入れた
曹達水《ソオダすい》のコップなどの向うに人かげが幾つも動いている。少年はこの飾り....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
きちょう》の向うに横になっている和泉式部《いずみしきぶ》の寝息であろう。春の夜の
曹司《ぞうし》はただしんかんと更け渡って、そのほかには鼠《ねずみ》の啼く声さえも....
「将軍」より 著者:芥川竜之介
砂埃《すなほこり》を巻き揚げて来た。
「歩兵!」
騎兵は――近づいたのを見れば
曹長《そうちょう》だった。それが二人の支那人を見ると、馬の歩みを緩《ゆる》めなが....
「海のほとり」より 著者:芥川竜之介
に受けなかったにしろ、気味悪がっていたことだけは確かなんです。そのうちに海軍の兵
曹上《へいそうあが》りの男が宵のうちから卵塔場に張りこんでいて、とうとう幽霊を見....
「或る女」より 著者:有島武郎
川夫婦が同船するから船の中で紹介してやるといい聞かせられていた。田川といえば、法
曹界《ほうそうかい》ではかなり名の聞こえた割合に、どこといって取りとめた特色もな....
「戦話」より 著者:岩野泡鳴
は、敵の砲弾でもない、光弾の光でもない、速射砲の音でもない、実に、僕の隊附きの軍
曹大石という人が、戦線の間を平気で往来した姿や。これが、今でも、幽霊の様に、また....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
あがって、さっと敬礼をした。 「おう。川上機関大尉はいられるか」 するとその兵
曹は直立したまま、 「はっ、川上機関大尉は只今御不在であります」 「ほう、どこへ....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
けるがごとき大盗賊の風采を、車の上からがたがたと、横に視めて通った事こそ。われ御
曹子ならねども、この夏休みには牛首を徒歩して、菅笠を敷いて対面しょう、とも考えた....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
、次第さがりに人なだれを打って来た。弁慶の長刀が山鉾のように、見える、見える。御
曹子は高足駄、おなじような桃太郎、義士の数が三人ばかり。五人男が七人居て、雁がね....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
スキイを? Black and White ばかりでございますが、……」 僕は
曹達水の中にウイスキイを入れ、黙って一口ずつ飲みはじめた。僕の鄰には新聞記者らし....
「墓」より 著者:秋田滋
彼は法廷に立って法の裁きを受けることになった。検事は、かつてベルトランという一軍
曹によって犯された身の毛のよだつような行為を傍聴人の念頭にまざまざと想い起させて....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
て起った事件は、一八二七年にファラデーの実験室に炉を造ったので、その番人に砲兵軍
曹のアンデルソンという人を入れた事である。ガラスの研究が済んだ後も、引き続いてフ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
勢も上杉勢も根ッから動いていない。定正がアッチへ逃げたりコッチへ逃げたりするのも
曹操が周瑜に追われては孔明の智なきを笑うたびに伏兵が起る如き巧妙な作才が無い。軍....
「白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
と素よみの口の裡で、一歩、二歩、擬宝珠へ寄った処は、あいてはどうやら鞍馬の山の御
曹子。……それよりも楠氏の姫が、田舎武士をなぶるらしい。――大森彦七――傍へ寄る....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
在する後藤老人は西南の役に招集されて、後に内相として辣腕を揮った大浦兼武(当時軍
曹)の配下となって戦った人だが、西郷贔負の二葉亭はこの伯父さんが官軍だというのが....