最たる[語句情報] »
最たる
「最たる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
最たるの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
夏目先生以後にもない訣ではない。久米正雄君所生の「微苦笑」「強気弱気」などはその
最たるものであろう。なお又「等、等、等」と書いたりするのも宇野浩二君所生のもので....
「三四郎」より 著者:夏目漱石
《いちにん》――だかどうだか、まあたぶんそうだろう。与次郎のごときにいたるとその
最たるものだ。あの君の知ってる里見という女があるでしょう。あれも一種の露悪家で、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
すなわち、十七世紀を通じて頻繁に行われたと伝えられる、カウカサス猶太人迫害中での
最たるもので、それを機縁に、コザックと猶太人の間に雑婚が行われるようになったので....
「長篠合戦」より 著者:菊池寛
服していた連中は、後嗣の勝頼頼むに足らずとして、家康に※を通ずるものが多い。その
最たるものは、作手城主奥平貞昌父子だった。 奥平家は、その地方の豪族だが、初め....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
ィルスンがたとい何者であろうとも、少なくともこのことは、実に衒いの、あるいは愚の
最たるものにすぎなかった。イートンでの私の訓戒者――オックスフォードでの私の名誉....
「夜の靴」より 著者:横光利一
まにならなかったと思うわ。」 「嫁の苦労なんて、人生で一番つらいことの一つだよ。
最たるものかもしれないね。」 「いえ、あたしはやってみせる。」 私は唖然として....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
」というものは実に出没自在の厄介ものであるわけであり、「私」の問題も片面ではその
最たるものでしょう。例えば表をきっちりつけないこととか、事務的にしゃんとしないこ....
「岷山の隠士」より 著者:国枝史郎
乞いをした。 宣慰大使崔渙や、御史中丞宋若思や、武勲赫々たる郭子儀などは、その
最たるものであった。 そこで李白は死を許され、夜郎へ流されることになった。 ....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
堂、阿波の蜂須賀、山内家、有馬、稲葉、立花家、中川、奥平、柳沢、大聖寺の前田等が
最たるもので、お金御用の飛脚も行き、お茶壺、例幣使も通るとあっては、金の落ちるの....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
け附けますと、それを手柄に勘当が許されたもの、全く火事は江戸人の重大視したものの
最たるものであった。 俗に、火事を江戸の花とかいって興がるもののようにいいなさ....
「随筆 寄席囃子」より 著者:正岡容
破ってそのままどこかへ行っちゃった男がある」 なども、彼のギャグのすばらしさの
最たるものだろう。だって考えてもみてくれたまえ、化け猫じゃあるまいし、そんな君、....
「炎の人――ゴッホ小伝――」より 著者:三好十郎
は幸福な気ちがい、なかんずく、われらが税関吏アンリ・ルッソウは幸福なる気ちがいの
最たるものだ。そのほかは、みんな不幸なるおキチさんでね。なあエミール。 エミ 僕....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
さんの男が、彼より以前にわたしのために苦しんだ――なかんずく海軍卿シイモアはその
最たるものだが、そのように、エセックスもまた、わたしのために苦しんだら、それで充....