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「最上級〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

最上級の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
もに、彼は急に自分の子供らしい自尊心が恥ずかしく感ぜられた。自分はさっき平吉が、最上級の語《ことば》を使って八犬伝を褒《ほ》めた時にも、格別|嬉《うれ》しかった....
女の決闘」より 著者:太宰治
た浅墓《あさはか》な通俗小説ばかりを書くようになりました。かつて世の批評家たちに最上級の言葉で賞讃せられた、あの精密の描写は、それ以後の小説の片隅にさえ、見つか....
自叙伝」より 著者:大杉栄
ないことはやはりどうしても言えなかった。 その冬、この不良連の親分の、その頃の最上級の四年と三年とのものから一大事を聞いた。それは三好校長が組合会議から排斥さ....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ように、倉皇としながら小走りに、近よると、釣りの御前の遙かうしろに膝をこごめて、最上級の敬語と共に呼びかけました。 「源七郎|君におわしまするか。土州にござりま....
灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
ほど痛かった。私はいつまでも子供でいたいのに、と必死になってねがってみたりした。最上級の一歩手前になった私達は、学校の仕事のおすそわけをいただいて、級の中から四....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
にほひ」は青年の体に即いた語でなかなか旨いところがある。併し此等の歌を以て、万葉最上級の歌と伍せしめるのはいかがとも思うが、万葉鑑賞にはこういう歌をもまた通過せ....
風と光と二十の私と」より 著者:坂口安吾
はここへよく子供をつれて行って遊ばせた。 私は五年生を受持ったが、これが分校の最上級生で、男女混合の七十名ぐらいの組であるが、どうも本校で手に負えないのを分校....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
下等になっている。印度貴族の食するカリー・ライスは決してあんなものではない。肉は最上級の鶏肉を用いるのであるし、最上のバターと十数種の香料を加え、米もまた優良品....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
の砂地に出来た小麦というものは日本一の優種で他に及ぶものがなく、江戸でも京都でも最上級の麦粉としてもてはやされたものである。ところが十数年前、日清製粉工場が館林....
私の探偵小説」より 著者:坂口安吾
私は以上のようなことをゲームのルールとして探偵小説を読むものだから、この見方で最上級の作家と見られるのはアガサ・クリスチイ、次にヴァン・ダイン、次にクイーンと....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
女はジリジリ息づまるように追いつめられていたのではありますまいか。それは詩の中の最上級の美女善女に仕立てられた負担であった。もっと卑しくて、汚らしくて、小さくて....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
小学校までは、一町ばかりです。二階建の校舎がまだ新しくて、さっぱりしていました。最上級でしたが、来る人は少くて、男生徒が五、六人、女は私を入れて僅か三人でした。....
ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
出しの女、二人とも揃って肥った体に宝石を鏤めて居る夫婦。 ――あまり綺羅びやかに最上級に洒落て居るので却って平凡に見える幾十組かが場の大部分を占めて居るので、慾....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ようとして、詞が見附からないで、 そこで心の及ぶ限、宇宙の間を捜し廻った挙句に、最上級の詞を攫まえて、 己の体を焚くような情の火を、 無窮極だ、無辺際だ、永遠だ....
雷門以北」より 著者:久保田万太郎
ところへその不法を忽ちねじ込んだものである…… その先生、高等四年(というのは最上級のいいである)うけもちの、頬ひげの濃い、眼の鋭い決してそのあお白い顔をわら....