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最年少
「最年少〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
最年少の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
三軒の家をもって成り立っているこの村は、その各家から戸主を監獄へ奪われた。村から
最年少は六つ、最年長十六の間の、十三人の男児は滅亡に瀕《ひん》している故郷を救う....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
家の十指の一人にむす子の名前が報じられて来るようになって来た。むす子はその中でも
最年少者で唯一の日本人であるだけに、特別の期待の眼を向けられている様子だった。 ....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
明六年の生で、抽斎の生れた文化二年には二十歳になっていた。抽斎の四人の師の中では
最年少者であった。 後に抽斎と交る人々の中、抽斎に先って生れた学者は、安積艮斎....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
文としてパスさせる事だけは即決否決という形勢になりました。するとその時に、当時の
最年少者として席末に控えておられました斎藤先生が、突然に立上られまして、今でも評....
「それに偽りがないならば」より 著者:宮本百合子
翌日放送されて、多大な感銘を与えたことによっても明瞭である。十二名の被告のうち、
最年少者である清水豊(二〇)、元整備係、同分会執行委員は、午前の人定尋問のとき、....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
いった。これで、みんなが、岩にあがろうというのである。 そこでまず、この輪に、
最年少者の漁夫の国後が、腰をかけると、そのがっちりした胴中を、しっかりと索で輪に....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
名儀料の月々五千円は今日からあげるよ」 そのときサブチャンと一緒にノブ公といふ
最年少、十八の少年がゐた。五尺そこそこのクリクリした丸顔のいつも陽気で、これ又い....
「町内の二天才」より 著者:坂口安吾
聞にでた。県の将棋大会というのがあって、各町村から腕自慢が百人ほども集った中に、
最年少の正吉もいたのである。二回戦で敗れたが、特に敢闘賞をもらった。その記事と、....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
店を維持し、店の進展に伴って各自その全能力を発揮せんとして努めているのであって、
最年少の新入店者に至るまで私はこれを自分と同じく商業に志す同志として迎え、かく多....
「馬妖記」より 著者:岡本綺堂
。要するにここを本陣として、誰か一人は留守居をしていなければならないというので、
最年少者の茂左衛門がその留守番を申付けられたのである。組々の侍には村の若者が案内....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
ギッチョの二塁で目立ったが、荏原の二塁は東急の浜田であった。二人ともそのチームの
最年少選手であったように思うが、さすがに素質は当時からかなり光っていた。 昨年....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
ちょう、きじの類をとらえしだいにはなちがいにした。このほうの係は善金と伊孫その他
最年少組で、かれらは喜んでこれをひきうけた。 ところがひとりこまったのは、モコ....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
用論があったものと見える。一体、親兵衛は少年というよりは幼年というが可なるほどの
最年少者であって、豪傑として描出するには年齢上無理がある。勢い霊玉の奇特や伏姫神....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
りで『国会』に劇評を書いていた。こういう人たちと伍して、まだ二十歳に足らない私が
最年少者であることは言うまでもない。わたしも努めて小さくなって、それら諸先輩に敬....
「海豹」より 著者:マクラウドフィオナ
神がコラムを永遠の宴に召される一年ほど前のことである、ある夜、兄弟たちの中の
最年少者「雀斑《そばかす》」とあだなされたポウルが彼のもとに来た。 「月が星のな....