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最年長
「最年長〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
最年長の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
居る。これは本名を鳥居圭三という三十五にもなる男でカフェ・ネオンの現業員の中でも
最年長者なのだ。こいつは、内々春ちゃんに気があるらしい。もっとも春ちゃんはネオン....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
と、この唄はむしろこの人々と共に亡びてしまう方が優かも知れない。この人々のうちの
最年長者は、七十五歳であると聞いた。 金華山は登り二十余町、さのみ嶮峻な山では....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
丹後を経て石見の国に出、長州に来ることを勧めてよこした時だ。山国兵部は浪士軍中の
最年長者ではあるものの、その意気は壮者をしのぐほどで、しきりに長州行きを主張した....
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
」こおろぎの鳴くような細い可憐な声だ。「時節も場所がらも、わきまえませず、また、
最年長者でもありますのに、ふつつかにて、残念な事をいたしました。深くおわび申し上....
「宝島」より 著者:佐々木直次郎
ていた。彼はいかなる命令にも黙々として、頑固に、よく従った。彼は吾々の仲間の中の
最年長者で、吾々よりも二十歳も年長だった。そして今、死んでゆこうとしているのは、....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
彼になみなみならぬ、すさまじい印象を引き起こした。このフェラポント長老はここでの
最年長者で、精進と沈黙を守る偉大な苦行者であった(この人のことはすでに長老ゾシマ....
「無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
。青い目で、ひげむしゃの小笠原は、五十五歳の、老練な鯨とりで、この船のなかでは、
最年長者。青年船員からは、父親のように親しまれて、「おやじさん」とか、「小笠原老....
「影のない犯人」より 著者:坂口安吾
すと。聞きずてなりませぬぞ」 「まア、まア。内輪モメは止しましょう」と、さすがに
最年長の玄斎、鶴の一声、見事である。剣術できたえた岩のような身体、若々しい音声、....
「心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
だ若いから屈託がないのだ。 これに反して深刻なのは一寸法師の辰男だ。彼が兄妹の
最年長者でもあり唯一の男でもあるから、当然家をつぐのは自分だときめこんでいる。だ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
この二重の苦情がかれらを駆って無鉄砲な行為をなさしめるかもしれない。船員ちゅうの
最年長者であり、また最も着実な、あの魚銛発射手でさえも、みんなの騒ぎに加わってい....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
うでしょうか。」 いくぶん気がひけるといった調子で、そういったのは、塾生中での
最年長者でもあり、郡の連合青年団長でもあるというので、次郎が気をきかして、大河無....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
あるというような声価を高めた。人は見かけによらないのである。 檀君らは、小生を
最年長の故によって、事々に代表者とあがめ、ために私は雪上にハダカで演説もしなけれ....
「少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
まえ」 「なるほど、それではきみひとりが第五級だ」 「なぜだ」 「きみは十六歳で
最年長者だから」 「そうか」 けんそんなゴルドンも年齢を減らすことができないの....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
、そう、千年も二千年も三千年も少かろう。 ただ我々に取っては、これを渡初めした
最年長者より、もっと老朽ちた橋であるから、ついこの居まわりの、砂利場の砂利を積ん....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
んなが顔を見合せた。 「さあ吾々の団長を選挙しようじゃないか。」となる。N老人が
最年長者だ、極まった極まったで、これは一議に及ばず可決、それから誰いうとなくロッ....