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最期
「最期〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
最期の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
いじ》十年の秋、行年《ぎょうねん》はちょうど五十三である。(註六)しかしこう云う
最期《さいご》のことなどは全然諸書に伝わっていない。現に「孝子伝吉物語」は下《し....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
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申すまでもなく私は、妻の
最期を悲しみました。そればかりか、時としては、校長始め同僚から、親切な同情の言葉....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
僅三時《わずかみとき》ばかりの間に、何とも申し上げる語《ことば》もない、無残な御
最期《ごさいご》でございます。その時の悲しさ、恐ろしさ、勿体《もったい》なさ――....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
げに沈んでしまった。………
これは朝鮮に伝えられる小西行長《こにしゆきなが》の
最期である。行長は勿論征韓の役《えき》の陣中には命を落さなかった。しかし歴史を粉....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
あざやか》な血を迸《ほとばし》らせた。それがこの憐むべき強力《ごうりき》の若者の
最期《さいご》であった。
あの容貌の醜い若者は、ぼんやり手を束《つか》ねたまま....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
》えて、折もあらばむくと立たんずる勢いなり。 白糸は生まれてより、いまだかかる
最期《さいご》の愴惻《あさましき》を見ざりしなり。かばかりおびただしき血汐! か....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
に関するカントの説/「地球環」の空想/銀河の問題についてカント及びライト/太陽の
最期に関するカントの説/カントとラプラスとの宇宙開闢論の差異/ノルデンスキェルド....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
ず。 (あなたも。……口惜い、)と恍惚して、枕にひしと喰つかしって、うむと云うが
最期で、の、身二ツになりはならしったが、産声も聞えず、両方ともそれなりけり。 ....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
も白布で巻いたので、熟とどこかの樹を枝を凝視めていて、ものも言わない。 猟夫は
最期と覚悟をした。…… そこで、急いで我が屋へ帰って、不断、常住、無益な殺生を....
「沼夫人」より 著者:泉鏡花
ない、一文字に駈け抜けるんです、怪我があると不可ません。) (可いの、貴下、婦は
最期まで、殿方が頼りです、さ、連れて行って!) と縋った手を、しっかりと取合っ....
「燕と王子」より 著者:有島武郎
も無惨な事には礎をはなれてころび落ちてしまいました。 ほんとうにかわいそうな御
最期です。 かくて王子のからだは一か月ほど地の上に横になってありましたが、町の....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
を見に行こう。 三月十八日―― もう終りだ。彼は今朝断頭台にかけられた。その
最期は見もの、本当に見ものだった。私は非常に嬉しかった。人間の首を斬るのを見るこ....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
で一度は死なねばならぬ、死んで未来で添遂げようと、いえば嬉しやなおさら涙。さらば
最期とかねての用意、女肌には緋の帷巾に、上は単衣の藍紺縞よ、当世はやりの…… ....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
い男の裸の傷だらけの体がよこたわっているのが、見えてきた。透明人間グリッフィンの
最期である。(おわり)....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
に火事を避けていたことであろう。従って又僕は勿論、僕の家族もかれ等のように非業の
最期を遂げていたかも知れない。僕は高い褐色の本所会館を眺めながら、こんなことをO....