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最短距離
「最短距離〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
最短距離の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
多田刑事が、薬莢をひろってきた地点だったではないか。その地点から、電車の窓までの
最短距離は僅々五十メートルしかなかったのだった。小さなピストルでも、容易に偉力を....
「蠅男」より 著者:海野十三
麗人の行方 目捷に麗人糸子の危難を見ては、作戦もなにもあったものではない。
最短距離をとおって、ドンと敵の胸もとに突撃する手しかない。 下駄ばきで、カラカ....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
、気どって云った。 東屋氏は頷きながら、今度は船長へ、 「欝陵島から根室まで、
最短距離をとって、八百|浬もありますか?」 「そうですね。もっとあるでしょう。八....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
さて実際を云うと自分ではどこが面白いのか判らない。そこで彼は不真面目という態度を
最短距離にある行為として択ぶ。明らかに彼はここで教養の欠乏を表現している。――イ....
「藤の実」より 著者:寺田寅彦
いで豆を飛ばせるというのは驚くべきことである。書斎の軒の藤棚から居室の障子までは
最短距離にしても五|間はある。それで、地上三メートルの高さから水平に発射されたと....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
さんの研究室だ」 いつの間にか、雪子の研究室へきていたのだ。病院からここまで、
最短距離でいっても二十キロメートル近くあろう。その間を道夫は、どうしてここまでき....
「将棋の鬼」より 著者:坂口安吾
勝つ、という理にかなっている、ということである。だから、確実であれば、勝つ速力も
最短距離、最も早いということでもある。 升田はそういう勝負の本質をハッキリ知り....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
の宿六にかゝつてはてんでダメで、庖丁や皿や醤油の壺の置き場所まで無駄足のないやう
最短距離の心得によつて並べてあり、なんでもその流儀で、ツと云へばカと云ふ、めまぐ....
「インテリの感傷」より 著者:坂口安吾
はないのである。 原理は極めて簡単だ。豊かな国のオコボレに縋る方が、現実を救う
最短距離なのである。これを乞食根性と云う人は、武士道という最もあやまれる偏見に患....
「心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
険は全くなしと断じてよい。有力な容疑者だが、動機が稀薄だ。 茂手木も被害者への
最短距離だから、往復の不自由は他に比較して甚だしく少い。岸井と二人だけで応接室に....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
的の政争が各自の祖族やその文化にたよる限り国内の統一はのぞめない。これを統一する
最短距離は、そのいずれの系統の氏族に対しても文化的に母胎をなす最大強国の大文化に....
「夜の構図」より 著者:織田作之助
ヲ借リニ来タノダ!」 という任意の一点にひっかけて直線を引いた方が、単刀直入の
最短距離だと、思ったからであろう。 いわば、ジュリアンをだしにしたのだ。が、だ....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
す。 そして、翌る朝は夜が明けるとスグに、歩き出しました。私の辿っている道は、
最短距離のつもりでわざと、山の背伝いの細道を、分けていたのです。そして今朝歩き出....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
フリカ大陸との中間を航過す。同島は面積四十七方マイル、人口四千人、大陸をさること
最短距離一千百六十マイルあり。まことに絶海の孤島なり。よって、西方数百マイルを隔....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
である。信仰を有する者のみが真理より出ずる直射光を見る。これによって真理へ向かう
最短距離を歩みゆくことができるのである。「我は光なり」「我に来たれ」神は直接こう....