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「最高潮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

最高潮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
いう大役を作りあげたので、その卓の近所からはわッと喚声が湧き上りましたが、それを最高潮として、一座はだんだん気味のわるい静寂に襲われて来ました。兄夫妻の卓では、....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
である。ゆえに内にありて心と心との抱合は、外にありては肉と肉との抱合である。愛が最高潮に達せるとき、それを外より見れば肉交となる。すなわち相愛の男女の心と心との....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
った。 日蓮はこの危急に際しても自若としていた。彼の法華経のための殉教の気魄は最高潮に達していた。 「幸なる哉、法華経のために身を捨てんことよ。臭き頭をはなた....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
な訪れをまつ喜びで一ぱいになる。そして、夜十時、静かに裏戸に近づいてくる跫音に、最高潮に達する。 あるいは裏戸に跫音をきく瞬間までは、社長のケチンボー、安い月....
裏切り」より 著者:坂口安吾
。チェリオ」 それより例の如くにメートルをあげて両名は飲めや笑えやです。毎晩が最高潮に達しているのですから、いつもにまして、というわけには参りませんが、賑やか....
貞操問答」より 著者:菊池寛
はしきりなく鳴り渡って、絶え間なくあたりの空気を震わせ、嵐のシンフォニイは、今や最高潮に達していた。 別荘の扉を、ほとほとと叩いていた準之助氏は、にわかに元気....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
ずった調子の、情熱的なスパニッシュ・ワンステップをね。そして、その踊の、情熱の、最高潮に達した時に、今迄夫人の心の底でのたうち回っていた悪魔が、突然首を持上げた....
二都物語」より 著者:佐々木直次郎
暮までの一年数箇月間、革命の真最中のことであり、荒れ狂う終曲であると共に、全曲の最高潮である。 第三巻中の医師マネットの手記によって物語の発端は遠く一七五七年....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
だとはお認めにならなかったでしょう。失意の念もめったに私の心を訪れませんでした。最高潮に達した運命は、私が倒れて、けっして二度と起ち上れないようになるまでは、緊....
」より 著者:坂口安吾
の寒いたそがれであった。山寄りの土地だからただでも寒気がきびしいのに、カラッ風が最高潮に達して吹きまくっているから校舎は鳴動し、ストーブにいくら石炭をついでも、....
「生活」+「戦争」+「競技」÷0=能」より 著者:癋見鈍太郎
煙弾雨の中を一意敵に向って散開し、躍進する千変万化の姿は、男性の姿態美の中でも、最高潮した「気をつけ」の緊張美以上に超越したものの千変万化でなければならぬ。勇ま....
季節の味」より 著者:佐藤垢石
が、なかなかそうでない。雉子の雄は二月、三月が季節の盛りで、雌の方は三月、四月が最高潮である。鴨でも、鯛でも、鮎でも雄の方へ一足先に季節がくる。すべて野生の動物....
ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
裸にさらし|酒の神と踊りたわむるこの裸の祭典にまさるものが他にあろうか。宴は益々最高潮、舞台のつもりでつい浮かれでて、浴衣をぬぎ、美事にぬいだストリップ。アッ!....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
――新蔵の死――菊之助の死――最後の小町姫 「暁雨」と「小猿七之助」 歌舞伎劇の最高潮――渋蛇の目の流行――丑之助のおなみ――諸新聞の攻撃――上演中止命令 又三....
料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
いる。一方だけで成立つものではないようだ。この意味から言うと、中国の料理は明代が最高潮を呈していたであろうことが想像できる。(当時の日本では塗りものが発達してい....