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月
「月〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
月の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
生憎《あいにく》引き裂《さ》かれているらしい。が、はっきりと見えるのは「生活、正
月号」と云う初号活字である。
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大きい常磐木《とき....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
立たぬ。――彼はこう心の内に、堅く思いつめていたのであった。
松山へ来てから二
月《ふたつき》余り後《のち》、左近はその甲斐《かい》があって、ある日城下に近い海....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
と、内蔵助の心には、安らかな満足の情が、今更のようにあふれて来た。丁度、去年の極
月《ごくげつ》十五日に、亡君の讐《あだ》を復して、泉岳寺《せんがくじ》へ引上げた....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
らないでしょう。少くとも小説の本文には。
保吉 いや、必要ですよ。若い外交官の
月給などは高《たか》の知れたものですからね。
主筆 じゃ華族《かぞく》の息子《....
「兄貴のような心持」より 著者:芥川竜之介
人もいない。 まだ外に書きたい問題もあるが、菊池の芸術に関しては、帝国文学の正
月号へ短い評論を書く筈だから、こゝではその方に譲って書かない事にした。序ながら菊....
「狂女」より 著者:秋田滋
になってしまったんだね。話はすこし昔にかえるが、この女は二十五の年紀に、たった一
月のうちに、その父親と夫と、生れたばかりの赤ン坊を亡くしてしまったのだった。 ....
「墓」より 著者:秋田滋
一八八三年七
月十七日、草木もねむる真夜なかの二時半のことである。ベジエ墓地のはずれに建ってい....
「初雪」より 著者:秋田滋
のように過ぎ去った。 それから、彼女は家のなかを片づけ出した。これがたッぷり一
月かかった。何となく物足りない気はしたが、それでも仕事に紛れて、日が一日一日とた....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
の祠を遙拝して、末|覚束なき旅に上りぬ。路用として六円余、また東京へ着して三四ヶ
月の分とて三十円、母が縫いて与えられし腹帯と見ゆる鬱金木綿の胴巻に入れて膚にしっ....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
に大体の伝記を述べて、後編に研究の梗概を叙することにした。 大正十二年一
月著者識す。 前世紀の初めにロンドンのマンチエスター・スクエーアで、走り廻った....
「寡婦」より 著者:秋田滋
う、その年頃には相応しくないものを見たり、考えたり、感じたりしているようでした。
月のあかるい晩などには、夕食がすむと、彼はよく私に向ってこう云いました。 「従姉....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
似ている。わたしがスリーピー・ホローの眠たげな森かげを歩いてから、もういくたの年
月がたっているが、今もやはり、そのころと同じ樹木が茂っており、同じひとびとがその....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
のを見つけ出した。 それにはこんな題がついていた。 なぜか? 一八五一年六
月二十日―― 私は会議室から出た。私はブロンデルを死刑にした。彼はなぜ自分の五....
「夢の如く出現した彼」より 著者:青柳喜兵衛
作さんや次兵衛達によって短歌会が持たれていた頃、たまたま散策には少し寒いが晩秋の
月のいい日に香椎の山で会が持たれて、一同は久作さんの山家で気勢を上げたそうである....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
これあ、奇体な話でねいか!」 と太郎右衛門は叫びました。今三人の前に生れてから三
月ばかり経った一人の赤児が、美しい布に包まれて捨てられているのでした。伊作の話で....