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月の位
「月の位〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
月の位の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
慈昶を誘い出したのだが、月の光が頭上に落ちている間はそれに遮られていたけれども、
月の位置が動いて堂が真暗になると、発光塗料が螢光色の光円を作って、凄愴な擬似後光....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
たのは、偶然にお逢いしたこの方ばかり。……それだのにこのお方死なれるのかしら?)
月の位置が移ったからであろう。梢から射していた月光が、円い巨大な柱のように、あや....
「山の秋」より 著者:高村光太郎
いたあわれな蔓草までも威厳をもって紅葉する。 名月は大てい十月初旬だが、うまい
月の位置があるもので、ちょうど人間が空を仰ぎ見るのに都合のいい角度で空にあらわれ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
負い通して来た――その強さと健気さにある。
(もう……一|瞬の間だ)
武蔵は、
月の位置を見ている。自分の生きている間の時間を思わずにいられない。月はもう残月と....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
の近くから、夜籠りの遍路の鈴が、ゆるく、眠たげに……。 シーンとしてしまった。
月の位置もだいぶ変って、細やかな針葉樹の影は、大地へ蚊帳の目のようにゆれている。....