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月俸
「月俸〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
月俸の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
き続いて校長などの信用も相当にございましたのとで、年輩にしては高級な十五円と云う
月俸を頂戴致して居りました。唯今でこそ十五円の月給取は露命も繋《つな》げないぐら....
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
人々が、有識階級連の間に多い 真面目に修養して最高の学府を出た者が、日々勤務して
月俸百円とか二百円、或は十年二十年、刻苦研鑽を重ねて立派な学者に成った者が、月収....
「草枕」より 著者:夏目漱石
《たみ》を乞食《こじき》と間違えて、掏摸《すり》の親分たる探偵《たんてい》に高い
月俸を払う所である。 余は草を茵《しとね》に太平の尻をそろりと卸《おろ》した。....
「富貴発跡司志」より 著者:田中貢太郎
英という者が、子弟を訓えてくれと言って頼みに来た。そこで友仁は日英の家へ移って、
月俸として毎月五錠の銭を貰うようになったので、いくらか生活が康らかになってきた。....
「石狩川」より 著者:本庄陸男
立て肩から堕《お》ちた――そんな顔になっていた。
翌日彼は正五位監事に補せられ
月俸百円を給せられた。
十一月にはケプロンの第一次報告が成文になった。むろん、....
「入社の辞」より 著者:夏目漱石
らば、大学屋も商売である。商売でなければ、教授や博士になりたがる必要はなかろう。
月俸を上げてもらう必要はなかろう。勅任官になる必要はなかろう。新聞が商売である如....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
。とりたててどうというところもない青年だったのが、今は検事試験に及第して正八位、
月俸五十円。二十円が百円以上のねうちのあったその頃は、金時計など胸にかけ、もう一....
「白い壁」より 著者:本庄陸男
の直接的な管理は、いかに義務教育を効果あらしめたか――という責任とともに、すべて
月俸二百円なりのそこの校長の肩にかかっていた。師範学校を出ただけの彼が長い年月か....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
《ご》く早いお茶の水の卒業生だった彼女が学校を出て、大丸横町の岡田学校というのへ
月俸金四円也で奉職したのは、私なぞの知らないころだったが、わからずやの私の母は、....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
とあるが、これが平均額以上か以下かはわからぬ。明応五年正月からして阪本に苧課役を
月俸にして沙汰をすることにしたと日記に見えているが、それ以前は年二回の徴収であっ....
「アラメダより」より 著者:沖野岩三郎
だ。現にハワイでは日本人が数名下院議員に当選してい、副検事長も日本人で千二百円の
月俸を得ている。内鮮融和問題も、先ず児童の共学から出直さなければなるまい。....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
あったが、東京美術学校雇いを命ずという辞令を受けたのが明治二十二年三月十二日で、
月俸三十五円給すということでありました。生まれて初めて辞令を手にした私にはよく分....
「慶応義塾新議」より 著者:福沢諭吉
と見込み、この割合にすれば、たとい塾中におるも外に旅宿するも、一ヶ月金六両にて、
月俸、月金、結髪、入湯、筆紙の料、洗濯の賃までも払うて不自由なかるべし。ただし飲....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
でした。また大蔵省から取立てた内で、法王政府に属する諸官員及び僧官に俸禄(年俸と
月俸とあり)を与えなければならん。それらは他国に比較するとごく少ないが、しかしそ....
「武鑑譜」より 著者:服部之総
およそ「官員」たる者のいっさいがつくされ、その全部に位階勲等があり、巻頭の年俸表
月俸表と対比すればただちに各人の俸給がわかり、おまけに長と次長のつく者については....