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月初め
「月初め〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
月初めの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いように見える。そこに一つの事件が出来《しゅったい》したんです」 慶応初年の八
月初めである。ここらで怪しい噂が立った。誰が云い出したのか知らないが、日がくれて....
「野菊の墓」より 著者:伊藤左千夫
しゃく》にさわったことも度々あった。僕が居なくなってから二十日許り経って十一月の
月初めの頃、民子も外の者と野へ出ることとなって、母が民子にお前は一足跡になって、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、よそながら平太郎の噂を聞くと、彼がこのごろ少し物狂わしくなったのは事実で、この
月初めから二、三度も家を飛び出したことがある。世間の聞えをはばかって親達はそれを....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ろう、そのあくる日から彼女はその痩せた姿を水戸屋の店先に見せなくなった。それは三
月初めのことで、その後はどこの問屋を立ちまわっているか、誰も知っている者はないと....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
ぐらい逢った事があろう、お互いに何もかも知れきってる間だから、誠に苦なしだ。この
月初めから話があっての、向うで言うにゃの、おとよさんの事はよく知ってる、ただおと....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
立たないような大入りを占めた。 芝居狂の一少年がそれを見逃す筈がない。わたしは
月初めの日曜毎に春木座へ通うことを怠らなかったのである。ただ、困ることは開場が午....
「太平洋雷撃戦隊」より 著者:海野十三
この五隻の○号潜水艦が、横須賀軍港を出たのは、桜の蕾がほころびそうな昭和○年四
月初めでありました。それからこっちへ、もう一月ちかい日数がたちました。その間、ど....
「寄席と芝居と」より 著者:岡本綺堂
る。今から考えると、まったく嘘のようである。 しかしこの「牡丹燈籠」の時は、八
月初めの暑中であるから、大いに威勢が好い。いわゆる朝涼に乗じて、朴歯の下駄をから....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
付けた。 それにはこういう奇怪の事実が記されてあった。 原文には単に今年の七
月初めと書いてあるが、その年の二月、行徳の浜に鯨が流れ寄ったという記事から想像す....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ある。臭い位はまだ可いとしても、塩化窒素の実験となると、危険至極の代物だ。 三
月初めに雇われたが、一月半も経たない内に、早くもこれの破裂で負傷したことがある。....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
達の住んだロンドン東端の借屋は、余り遠くお顧客の庭から離れてしまった。で彼等は先
月初めに西端の或る横町へ引越さねばならなかった。その方がジョーンの父にとっては非....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
た。初日はたしか二十五日頃であったと記憶している。今日では各劇場申合わせたように
月初めに初日を出すことになっているが、その頃は中旬でも月末でも一向無頓着で、思い....
「三崎町の原」より 著者:岡本綺堂
たないような大入りを占めた。 芝居狂の一少年がそれを見逃すはずがない。わたしは
月初めの日曜ごとに春木座へ通うことを怠らなかったのである。ただ、困ることは開場が....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
背面の丘上に登りて少憩せるに、往々麦田、薯圃あるを見るも、その色なお青く、わが五
月初めごろの野外を望むがごとし。 繞眼山田麦漸青。 (海をめぐる峰々はおのずから....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
に対して充分なる兵力を使用することが出来ないだろうと考えていたのに、一七四一年四
月初め突如墺軍が国境を越えて攻撃し来たり、大王の軍は冬営中を急襲せらるるに至った....