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月山
「月山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
月山の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
写さなければならぬならば、同様に又如何なる詩人もコペルニクスの地動説に立脚した日
月山川を歌わなければならぬ。が、「太陽は西に沈み」と言う代りに「地球は何度何分|....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
。 甲津原には三つの大きな谷が落合っております。地図によると東側の谷は美濃の貝
月山へ登る谷で、金糞ヶ岳へは真ん中の谷を上って、三角点一〇七四の北側を越し向う側....
「八人みさきの話」より 著者:田中貢太郎
笑って鞘に収めた。そして、また脇差を抜いて、それをまた前へだした。 「これは奥州
月山と云う名工の鍛えた吹毛でござる、これを抜き合すと、方々の五人や十人は胴斬りに....
「火山の名について」より 著者:寺田寅彦
・島・登・ヌプリ・峰等の文字を引き去った残りだけを取り扱う事にする。ただし白山・
月山はそのままに取る。またシラブルの終わりのnは除外することにする。 まず歴史....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
つかった山頭から雪崩のように隕石が崩《くず》れ落ちるのが見えた。どれが隕石やら、
月山のかけらやら見分けがつかない。 「まあ、よかった。ここへ落ちて来なくてよかっ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
来た身だ。 白い眼で、じっと見て、左手で植田丹後守から餞別《せんべつ》に貰った
月山《がっさん》の一刀を引き寄せる。 竜之助は、この刀を持ってから、まだ人を斬....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
という所から莚の年貢があり、土著の代官として、明応四年に片山五郎左衛門、同六年に
月山加賀守という者が見えている。これらの代官は主として苧《からむし》の公事《くじ....
「山の湯雑記」より 著者:折口信夫
ってくれて、夕饗は二の膳に到るまで、一切山の物ばかりであった。其中では、やっぱり
月山筍が一番印象している。おなじ地竹と言っても、羽後の三山に亘って生える笋は、唯....
「鸚鵡蔵代首伝説」より 著者:国枝史郎
州伊那の郡川路の郷なのである。西南へ下れば天龍峡となり、東北へ行けば、金森山と卯
月山との大|渓谷へ出るという郷で、その二つの山の間から流れ出て、天龍川へ注ぐ法全....
「郷介法師」より 著者:国枝史郎
馬ならいくらもある」 「私、駻馬を好みます」 「荒馬がよいか。それは面白い。では
月山に乗って見ろ」 「失礼ながら
月山などは、私の眼から見ますると、弱気の病馬に過....
「空家」より 著者:宮崎湖処子
かして今しも吹くる風、怪しくも墓の煙を彼が身辺に吹きよせたり、 やがて影薄き新
月山の端より窺い出づれば、今まで隠れたる野辺の景色は、たちまち妖魔《ようま》怪物....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
の語原が書いてあるが、その名の起こりは『古今集』から来たもので、その集中の「秋の
月山へさやかにてらせるは落る紅葉のかずを見よとか」の歌に基づいたもので、これは秋....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
いくつ崩《くづ》れて月の山 同 游力亭 湖や暑さを惜《をし》む雲の峰 同
月山《がっさん》の句やや力強けれど、なお蕪村のに比すべくもあらず。蕪村の句多から....
「澪標」より 著者:外村繁
中から、歎声だけが頻りに洩れる。妻も満足な様子である。 雪が止んだ。 「あれが
月山、真中が小朝日、こちらが大朝日です」 私は改めて出羽山脈の山山の方へ目を遣....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
古薙の辺に至る間の湖畔一帯の闊葉樹林であろう。水を隔てて南に丘陵の如く横たわる半
月山や社山の連嶺も、黒木は多いが相当の距離があるので明るい。千手ヶ原の湖水に接し....