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「月白〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

月白の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
機械」より 著者:横光利一
】 ・「機械」は、昭和五(1930)年九月『改造』に発表。昭和六(1931)年四月白水社『機械』に初収。 ・河出書房新社『定本 横光利一全集 第三巻』(昭和五十....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
たのである。鍋焼うどんが東京に入り込んで来たのは明治以後のことで、黙阿弥の「嶋鵆月白浪」は明治十四年の作であるが、その招魂社鳥居前の場で、堀の内まいりの男が夜そ....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
われんね」 打ちうなずきて、武男はひそかに涙をふり落としつつ双眼鏡をあげたり。月白うして黄海、物のさえぎるなし。 月落ち、夜は紫に曙けて、九月十七日となりぬ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
るものあり」。『甲子夜話』五一に、吉宗将軍小金原に狩りして、自ら十文目の鉄砲で五月白と名づけた古猪の頭を搏《う》ち、猪一廻りした処を衆人折り重なって仕留めた。年....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
東都の春の濃やかなるを忍ぶとき、御身恋しの心は滲むがごとくに湧き出ずるなり。今宵月白し。花紅き籬のほとり、行人の声いと懐し。 大船で訣れるとき、訣れの言葉をも....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
人が落ち行くさきだけはいっこう心配するがものはありません。支那の文人ならば当然、月白く、風清し、この良夜を如何《いかん》せん――というところなのでしょう。 右....
釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
致していて、時の奉行も今さら藤吉の推理力に舌を巻いたのであった。 安政四年十二月白洲に於て申渡し左の通り 馬道無宿 栄太 三十六歳 其方儀弟妻阿....
源之助の一生」より 著者:岡本綺堂
。 二十三年の七月、市村座――その頃はまだ猿若町にあった――で黙阿弥作の『嶋鵆月白浪』を上演した。新富座の初演以来、二回目の上演である。菊五郎の嶋蔵、左団次の....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
パンシャンの丘巓に仮の野辺送りをし、日本の在留僧釈梅仙を請じて慇ろに読経供養し、月白く露深き丘の上に遥かに印度洋の※鞳たる波濤を聞きつつ薪を組上げて荼毘に附した....
夏の町」より 著者:永井荷風
ちじゅう》の堀割に沿うて夏の夕を歩む時、自分は黙阿弥《もくあみ》翁の書いた『島鵆月白浪《しまちどりつきのしらなみ》』に雁金《かりがね》に結びし蚊帳もきのふけふ―....
明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
会をひらく。劇場を演説会場に使用せし嚆矢とす。 ○十二月、新富座の二番目に「島鵆月白浪」を初演。二代目河竹新七が引退の作にて、菊五郎の明石島蔵、左団次の松島千太....
三国志」より 著者:吉川英治
か変ったことはないか」 董卓の訊ねに、 「そういえば昨夜、一陣の黒気が立って、月白の中空をつらぬきました。なにか、諸公のうちに、凶気を抱く者があるかと思われま....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
バ月ノウツリ、草ノウヘニモツユガアレバ月ノウツル如クヨ と書いたり、また、 =月白風清、コンポンニ至ツテハ、ナンニモナイトイフ処ガ面白ヨ、ナンノ道理モナキナリ....
黒田如水」より 著者:吉川英治
もあることと存じまする。……」 いい終ると、屋外の夜色を、沁々見て、 「ああ、月白風清。……この世は真に美しいところ哉。さて、先の旅路はどんな月夜やら」 つ....