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「月給〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

月給の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
疑惑」より 著者:芥川竜之介
で、年輩にしては高級な十五円と云う月俸を頂戴致して居りました。唯今でこそ十五円の月給取は露命も繋《つな》げないぐらいでございましょうが、何分二十年も以前の事で、....
十円札」より 著者:芥川竜之介
その夢を打ち壊《こわ》した。今日《きょう》はまだやっと十何日かである。二十八日の月給日に堀川教官殿と書いた西洋封筒《せいようふうとう》を受け取るのにはかれこれ二....
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
らないでしょう。少くとも小説の本文には。 保吉 いや、必要ですよ。若い外交官の月給などは高《たか》の知れたものですからね。 主筆 じゃ華族《かぞく》の息子《....
保吉の手帳から」より 著者:芥川竜之介
《もちろん》笑ったのである。 それから一週間ばかりたった後《のち》、保吉はまた月給日に主計部へ月給を貰いに行った。あの主計官は忙《いそが》しそうにあちらの帳簿....
時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
中途半端にする。彼らはじつにその生涯の勤勉努力をもってしてもなおかつ三十円以上の月給を取ることが許されないのである。むろん彼らはそれに満足するはずがない。かくて....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
ったと思われると、何か身分のいい官員か、金満《かねもち》でも択《えら》んでいて、月給八円におぞ毛をふるったようだが、そんな賤《いや》しい了簡《りょうけん》じゃな....
婦系図」より 著者:泉鏡花
ないが、河野家においてさ、一人一人の名にして保管してあるんだから、例えば婿が多日月給に離れるような事があっても、たちまち破綻を生ずるごとき不面目は無い。 とい....
映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
まだある。 映画会社には最低給料に関する規定がない。したがって映画従業員の月給は上は数千金から下は無給の例さえあるのである。 映画会社には恩給制度、退職....
湯島の境内」より 著者:泉鏡花
したッて、新聞に出されて、……自分でお役所を辞職した事なんでしょう。私が云うと、月給が取れなくなったのを気にするようで口惜しいから、何にも口へは出さなかったけれ....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
――弁持十二――というのも居た。おなじ門葉の一人で、手弁で新聞社へ日勤する。月給十二円の洒落、非ず真剣を、上杉先生が笑ったのである。 ここに――もう今頃は....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
時分には研究所はすでに解散して伊藤は松竹キネマ脚本部員となつていたが、当時伊藤の月給は九十円で、しかも仕事は無制限にやらされていた。急ぐものは二、三日で書かされ....
映画と民族性」より 著者:伊丹万作
つて、百姓の姿を醜く感じるようなものはないはずである。百姓の姿は醜く、背広を着た月給取りは美しいというのか。そして、貧しい勤労者の生活を描くことは恥辱で、富みて....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
り。そのほか、金満家より不時に土地または金円を献納することありという) 僧侶の月給は、寺院の大小と僧侶の名望とによりて一定せず。ただし、国教宗の僧侶は非国教宗....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
というにいたりては、なにびとも驚かざるなし。したがって収入また多し。商店の小僧の月給およそ三百円なりという。要するに、ブラジルは世界中、物価最高の国なり。よって....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
内閣が所得倍増をとなえる足元から物価はどしどし上がっておるという状態であります。月給は二倍になっても、物価は三倍になったら、実際の生活程度は下がることはだれでも....