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有利
「有利〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
有利の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
った。しかし道徳はいつでも田川夫人のような立場にある人の利器で、夫人はまたそれを
有利に使う事を忘れない種類の人であった。そして船客たちの葉子に対する同情の底に潜....
「片信」より 著者:有島武郎
を抛《なげう》って、無一文の無産者たる境遇に身を置いたとしても、なお僕には非常に
有利な環境のもとに永年かかって植え込まれた知識と思想とがある。外見はいかにも無一....
「デンマルク国の話」より 著者:内村鑑三
世界に冠たる製造業を起しました。その他、オランダにおいて、ドイツにおいて、多くの
有利的事業は彼らによって起されました。旧《ふる》き宗教を維持せんとするの結果、フ....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
。二、第一項の作業を容易ならしむるため、まずもって軍船のスクリューを破壊しおくを
有利とす。 というわけで、その要領は実に一見平凡なものであった。しかし、インチ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
してもそれはただ非常に緩徐にしか行われなかった。種族が合同して国家を形成する方が
有利だということが分ってきた時代には事情はよほど改善されてきた。すなわち、知識の....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
ども、いよいよ真の決戦戦争の場合には、忠君愛国の精神で死を決心している軍隊などは
有利な目標でありません。最も弱い人々、最も大事な国家の施設が攻撃目標となります。....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
ら、なにをおいても椋島を救いたく思い、それには、父博士によって、椋島技師の行状を
有利に証言して貰うことができれば、必ず彼女の思いはとどくものと信じ、こうして生と....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
隊司令長官|大鳴門正彦大将は無念の唇を噛み、悪口を耳より聞き流し、唯、決戦の最も
有利な機会の来るのを待った。 そして、いよいよ其の日は近づいたのだ。布哇のパー....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
の中からワッと躍りでるつもりだった。それは怪人の不意を打つことになって、たいへん
有利だと思ったからだった。 間もなく一郎は、目的の繁みに出た。それは灌木の欝蒼....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
の調査によってまとめられた。 それによると四月十六日以後一ヵ月間は、沖縄作戦を
有利に導くため戦略爆撃を主とし、九州、四国方面の航空基地、あるいは航空機工場を目....
「少年探偵長」より 著者:海野十三
して店の飾窓にあったその黄金メダルを、自分にかえしてもらうには、早く話をした方が
有利だと考えた。 この考えを話すと、先生は困ってしまった。 (しまった、とうと....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
、また三上も知らないことが分った。ただ木村のいうのには、この際一刻も早く妹さんに
有利な証拠がためをしておくのがいい。それには帆村氏あたりを煩わして、早くそして正....
「火星兵団」より 著者:海野十三
たが、今度という今度は、人間隊は、強きをほこる火星人隊を向こうにまわして、かなり
有利にたたかった。
急に静かになったのは、どういうわけであるか。
大江山隊長....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
す」――防空司令官から、激励の辞を交ぜたメッセージが来た。 立川の戦闘機隊が、
有利な戦闘位置を獲得するまでは、高射砲隊の独り舞台だった。 「あれは、何だッ」 ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ポレオンを生じたるは、必ずしも偶然とのみ称し難きか。 三 横隊戦術に於ては前者を
有利とするに対し、ナポレオン時代の縦隊戦術は兵力の梯次的配置により戦闘力の靭強性....