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「有半〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

有半の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
雨《しゅんう》の「無花果《いちじく》」だの、兆民居士《ちょうみんこじ》の「一|年有半《ねんゆうはん》」だのという新刊の書物も散らばっていた。 「まあ岡さんもなか....
え゛りと・え゛りたす」より 著者:辻潤
して僅か一年半位の間に四度引越しをした。現在の家はその四度目の家なのだ。この一年有半の生活はまッたく言語に絶した窮迫ぶりで、到底他人の窺い知ることの出来ぬ程に徹....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
なった。 夫人マリアが、その夫と獄中生活を共にするようになってから、もはや一年有半を経過した。その間、両人は、絶えず脱走の機会の到来するのを窺うておった。夫妻....
少年探偵長」より 著者:海野十三
、よく六千人 の部下を統御せり。また彼の部下ヘ ザールは、デルマが去りし後も一年有半日本に停り、淡路島とその対岸 地方を根城として住みしが、日本人 には害を及ぼ....
文士としての兆民先生」より 著者:幸徳秋水
して偉大なる者ではなかった。先生の多くの著訳書中、其所謂「生前の遺稿」なる「一年有半」及び「続一年有半」が翼なくして飛んだ外は、殆ど売れたという程の者はない。彼....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
は内証にすべきもので公然なすべきものでない」といい、又或人は「先生の愛は僅に一年有半に過ぎなかったが、それは圧縮した一篇の詩である。長くなれば散文になってしまう....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
も及ばぬ程変っていたと気がついたのはあの事件以来だが、それにつけても戸田氏は一年有半に亘り華子と会う度にコーヒーの中に一滴、二滴何か女の精神を弛緩させるような薬....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
集の第二巻が出ました時、平野氏の書かれた編纂後記に、 本書第一巻を出してより一年有半、蒐集及整理|漸く終を告げ、今や本巻|並に之に続くべき第三巻を印刻する運びと....
小山内薫先生劇場葬公文」より 著者:久保栄
十有余年にわたる劇壇生活の最後の活動であり、最後の業績でありました。創立以来四年有半、朝夕先生の謦咳に接して、厳父のごとく仰ぎ見、慈母のごとく慕っていたわれわれ....
『唯研ニュース』」より 著者:戸坂潤
ものだ。 (一九三八・一) (八七号、一九三八・一・一五) 無題――回想・五カ年有半 一九三八年二月十二日、唯物論研究会はいよいよ解散になった。会設立以来、正....