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「有文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

有文の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
夜明け前」より 著者:島崎藤村
承知であった。ところが京都方にも、公武合体の意見を抱いた岩倉具視、久我建通、千種有文、富小路敬直なぞの有力な人たちがあって、この人たちが堀河の典侍を動かした。堀....
丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
がしないでもない。これに反して以前の窮屈な室へはいった時には、なんとなく学者の私有文庫を見せてもらうような気がした。これは、ある友人が評したように、つまり自分の....
備忘録」より 著者:寺田寅彦
ートーヴェンのソナタであれば、これはじゃかじゃかのジャズ音楽である。これも日本固有文化の精粋がアメリカの香のする近代文化に押しのけられて行く世相の一つであるとも....
日本楽器の名称」より 著者:寺田寅彦
込み入って来るのであろう。 以上は畢竟一つの空想に過ぎない。ただ、近来わが国固有文化に関する研究が急激に盛んになって来たのに気がついて、愉快に感じると同時に自....
カメラをさげて」より 著者:寺田寅彦
ながら、あらゆる異種の要素がおのずから消化され同化され、無秩序の混乱から統整の固有文化が発育して来ると、たとえだれがどんなに骨を折ってみても、日本全体を赤色にし....
映画芸術」より 著者:寺田寅彦
までは甘受しなければなるまい。なんとなればわが国の映画製作者でも批評家でも日本固有文化に関心をもって、これに立脚して製作し批評しているらしい人は少なくも自分の目....
俳諧の本質的概論」より 著者:寺田寅彦
もどらなければ新しき展開は望まれないであろう。芭蕉は万葉から元禄までのあらゆる固有文化を消化し総合して、そうして蒸留された国民思想のエッセンスを森羅万象に映写し....
沓掛より」より 著者:寺田寅彦
どここの盆踊りのようなものである。これが時の精錬器械にかかって渾然とした一つの固有文化を形成するまでには何百年待たなければならないことか見当もつかない次第である....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
の文化を全く捨て去って了ったかというと、そうではなくて、却って今日は益々正当に固有文化の保存と生長とが切望されているが、丁度そのように朝鮮文化も亦、日本文化との....
社会時評」より 著者:戸坂潤
か。――日本の文化水準は一般的に、最近|頓《とみ》に停頓して来たし、特に又日本固有文化は決定的な衰退の途を、もはや引きかえすだけの勢をもっていない。宣揚する必要....
チューインガム」より 著者:寺田寅彦
うしてあの一種特有なアメリカ人の歩き方までを真似ようとするのである。 日本の固有文化は外国人には一体に分かりにくい。中でも最も分かりにくいものは俳諧であろう。....
にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
ざろうかの』 と言って、具視の言葉を信用せぬのであった。 そこで、具視は千種有文と相談して、宮中のご不自由のほどを、幕府からきている権力者に見せるがために、....