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「有機物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

有機物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
善の研究」より 著者:西田幾多郎
識統一の意義を定め、純粋経験の性質を明にしようと思う。意識の体系というのは凡ての有機物のように、統一的或者が秩序的に分化発展し、その全体を実現するのである。意識....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
仮りの姿を認めることが出来ないだろうか。 地球が造られた始めにはそこに痕跡すら有機物は存在しなかった。そこに、或る時期に至って有機物が現われ出た。それは或る科....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
び三四四頁)において次のように言っている。『恐らく多くの人々は虚無からある新しい有機物が創造されると信じているであろう。もしそういうことがあるとすれば、それは物....
振動魔」より 著者:海野十三
巣に石灰壁を作る方法と些か似ているが、白石博士の固化法では、病巣の第一層を、或る有機物から成る新発明の材料でもって、強靱でしかも可撓な密着壁膜をつくり、その上に....
化け物の進化」より 著者:寺田寅彦
の異なる化合物として説明されないとも限らない。CとHとOだけの組み合わせで多数の有機物が出るようなものかもしれない。これも一つの空想である。 要するにあらゆる....
鐘に釁る」より 著者:寺田寅彦
えられる。もっとも割れ目の空隙が厚くなるほど、これを充填した血液の水分は蒸発し、有機物は次第に分解変化して効力を失うであろうから、やはり目に見えない程度の分子的....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
なることを痛感せずにはいられない。知識の拡張は同時に自由の拡張である。無機物より有機物に進んで、人間に至るに従い、意志はしだいに明瞭に、認識は階段をなして発達し....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
“が基礎的なものである。 ドリーシュによれば生物・即ち有機体――無論単なる有機物ではない――の特色は、その調和性(因果系列上の・構造上の・及び機能上の・)....
辞典」より 著者:戸坂潤
を考えることが出来る。(但しここでいう無機界とは所謂無機物の世界のことではなくて有機物質もそれが有機体の組織から離れてある限り無機界にぞくする。)有機界と無機界....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
分をまた、数字の上に分けてみたくなるのです。つまり、水の中に含んでいるさまざまの有機物を分析して、それを表に現わしてみること――それがまた、進めば進むほど趣味も....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
いとまもないが、これらのノウトルダムの grotesques が仮りに人格化した有機物こそは、夜の巴里の忠実な市民なのだ。邪教のMECCAの狂信的な使徒達なのだ....
生活と一枚の宗教」より 著者:倉田百三
で如来であります。それではじめて赤ん坊の生活、虫けらの生活が理解できる。無機物と有機物の関係が、程度の差別にすぎなくてもそれでいいんだということがわかってくる。....
歳時記新註」より 著者:寺田寅彦
京朝日新聞』) 九 炭 木材を蒸焼にすると大抵の有機物は分解して一部は瓦斯になって逃げ出し、残ったのは純粋な炭素と灰分とが主なも....
「霜柱の研究」について」より 著者:中谷宇吉郎
でも霜柱は出来ぬからそのせいだけではないことを確め、次に赤土の中に含有されている有機物のためかも知れぬという疑問を出し、それでもないという結論を得ている。その実....
呪咀」より 著者:土谷麓
此の肉と心とのさかいを解易く区別出来よう。 いいや一切の 地の上の生物、無機物、有機物あらゆる組合わされたもののかみあいが 面白く切なげに展開するのは それはそ....